[携帯モード] [URL送信]

イケメン♂パラダイス
二人の溝
安東は思い出していた。








約20数年前、中州と安東は金球大学でバッテリーを組んでいた。



シュッ



バシィッ!







中州「今日調子ええやないか安東!」







安東「おう!……しかし金大もなかなか強くならんな…」






中州「なぁに弱気になっとるんやお前は…。ほんなら俺たちで強くしたらええんや!」






安東「おう。お前となら何かでけぇこと出来そうな気がする。」









―6大学野球決勝戦


9回裏ツーアウトランナーは一塁。
金球大学一点リード。





ここで強打者の玉貞治を迎える。







中州「ここで玉はどえらいやっちゃ…。ここは敬遠や!」






安東「な!なんでや!お前やったらこの場面はいつも勝負やったやないか!」







中州「状況が状況やろ!玉は今日四打数四安打、次のバッターは昨日からヒット0やぞ!ちっとは考えんかいアホんだら!」







安東「……わかった。」






中州「それでええんや。次抑えたら俺たちの優勝や。」





肩を叩き中州は戻っていった。







安東「(…………)」









中州は敬遠の構えを見せる。










安東「(悪い…中州…)」






シュッ





ギュィイーーン






中州「なっ!!なにしとんやあのアホ!!」









玉「せいやぁああ!!」







ガッキィイイイン!!!!!!








安東「はっ!」











中州「終わりや…」











―試合終了後






安東「す…すまん中州…」







中州「どのツラ提げて謝りにきとんや!もうお前と話すことなんかない。バッテリーも解消や!ほなな。」









安東「中州…」









それから二人は口を利かなくなった。



二人ともプロ入りは果たしたものの、それ以後仲が修復することはなかった。








〜〜〜〜〜






英二「でりゃああ!!」






シュッ







ギュィイーーン









祇園「こすかぁー!!!!!!!」









ブンッ!!!!










『ゲームセット!!!!』








掛布「よっしゃあああ!!!!!」







島「よくやったぞ英二!」







本学ナインが勝利の余韻に浸っている頃…








安東「今日はありがとな。じゃあ…」









中州「お、おい!ちょっと待ちぃや!」







安東「?」









中州「あん時は俺がまちがっとった。お前んとこの選手たち見て気がついたわ。ほんまにごめんな…」








安東「俺こそお前を裏切るようなマネしてすまんかった。」









中州「よし!これでおあいこや!今から飲みいかんか?」













安東「そうだな…」















二人は肩を組みながら、夜の街へ消えていった。(性的な意味で)

[*前へ][次へ#]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!