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イケメン♂パラダイス
ベースボールの国
ワンナウト満塁で五番掛布。


掛布の今大会での得点圏打率は.721と卑猥だ。





矢沢「工房なんかにやられて…たまるかぁああああ!!!!」





シュッッッ




カァアーーーン!!










―ドスッ




満っ塁ホームラン!!!!!!!!!!!!!!!!




矢沢はその場に座り込んでしまった。




スタスタスタ…




安東「おい、矢沢。」



矢沢はゆっくりと顔を上げる




矢沢「!!」




安東「矢沢…久しぶりだな。」




矢沢「あ…安東監督?」




―ザワザワザワ



英二「何やってんだ安東監督?!何で敵チームのピッチャーに?」



ザッ




英二「島さん!!」




島「板東、白髪鬼って聞いたことあるか?」



英二「…監督のことすか?」




島「そう…」




―五年前、当時の安東流はガチガチのシステマチックな野球で有名だった


安東「矢沢しっかりやらんかぁ!!」



矢沢「ビクッ!!!はっ、はい!!!!」




野球部員A「監督、矢沢には特に厳しいな。」


野球部員B「期待の表れだよ。あいつの潜在的な能力に対しての。それだけに今のうちに基礎的なことをきっちり身につけさせる計画なんだよ」


野球部員A「基礎がないとどんな才能も開花することはないからな…」



矢沢「(何で俺だけこんなに厳しくやられなきゃなんねーんだよ!やめてやる!オレがやりたい野球はここにはねえ!!)」



矢沢は安東のそんな気持ちも露知らず、入部してわずか1ヶ月で野球部を退部、学校も退学し、アメリカのシワトルカリナーズハイスクールに留学した。


しかし基礎のない才能だけの選手では通用するはずもなく、だんだんと試合に出る機会も減りとうとう辞めてしまった。

矢沢はその後日本へ戻り、高校の単位をとってから社会人チームで野球をしながら勉強し、和製打大学に進学した。




――――




島「というわけだ。」





英二「(人から聞いた話にしてはメッチャ正確だな…)そうだったんすか…」




安東「おい…矢沢…お前今野球やってて楽しいか?」


矢沢「………」



安東「本学に練習に来い!俺がまた基礎から鍛えてやる!」



矢沢「安東…監督…クッ…」




矢沢の目からは大粒の涙が溢れていた。



矢沢は交代。




代わりのピッチャーも大したことはなく、結果的に12−0で本学が勝利した。



心なしか、安東監督の顔には笑みが浮かんでいるように思えた英二であった。

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あきゅろす。
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