愛が積もる箱
秘書
いつもどおりの日、
僕は変わらずベッドの上で過ごしていた。窓を見ると、外は暗くなっていて、ちょうど良い位置に月が見えていた。
それを眺めながら、彼を心の片隅で待っていた。
すると、
ガチャリと、ドアの開く音がする。
鼓動が少し速くなる。
無意識に視線は部屋の入り口の方に向いていた。
足音が聞こえる。
こっちに向かってくる。
何だか堪らない気持ちになった。
足音がどんどん大きくなり、やがて目の前の、焦げ茶色のドアが開いた。
開いたドアの入り口に、視線を送った。
するとそこにいたのは、
天音さんじゃなかった…
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