小説
2013.02
けんくんの誕生日プレゼントを探していた
どうしようかな
去年はサボンのボディスクラブをあげたんだっけ
今年は何にしようか
けんくんの好きなものとかあげたいけど
シルバーアクセサリーはたぶん好みとかあるからなー
今日の仕事は15時ごろに終わって
夕方ごろからけんくんと遊ぶ約束をしていた
だから、もうすぐ誕生日のけんくんにできれば今日あげたかったから
睡眠に飢えている僕に
けんくんはアロマディフューザーのセットをくれた
けんくん31歳か
31歳ってすごい大人な気がしてたけどそうでもないな
けんくんが若いからかな
けんくんって何が好きだろ
ゲーム以外
悩みながらもプレゼントにいいものを探して丸井の中を見る
部屋着とかいいかな、着心地いいやつ
「あ」
『…わあー』
まじかよ、とハットをを少し深くかぶった
「何そのリアクション、いやなの?」
『 いや、嫌じゃないんだけどさー。まさか会うとはね 』
「いや、俺もよくこっちの方くるし」
『今日仕事は?』
「休みだよ、瞳ちゃんは?」
この姿のとき
女の子の扱いをするのは彼しかいなかった
『 今日はもう終わってる 』
「ふーん、なにしてるの?」
『お買い物。あおちゃんは?』
「なに買うの?」
『部屋着』
「へえー」
そういいながらあおちゃんはついてきた
ひまなのかな
ジェラートピケについて
メンズの部屋着を見る
『あおちゃんは?買い物』
「俺はもう終わった」
『そうなんだ。ひまなの?』
「うん、だいぶね。瞳ちゃんは?このあと誰かと待ち合わせ?」
『 このあとねー 』
「 じゃあ、それまでご一緒しよ。俺も夕方からは飲みだし」
ふわふわのとスエット素材のどっちがいいかな
どっちもかわいいなあ
『あおちゃんふわふわのとスエット素材のどっちがすき?』
「 俺はこれがいいと思う 」
と、女の子用のふわふわパーカーを手に取った
『 誰がきるの』
「瞳ちゃん」
『自分のじゃないから』
「 えー、誰かにあげるの?プレゼント? 」
『 んー、』
けんくんふわふわすきかな
でもスエットの方が劣化しにくい気がするんだよね、ふわふわより
ちょっとコンビニまで行けるし
「俺はスエット派かなー」
『 うーん、ふわふわのかわいくない? 』
「うん、でもスエットのが落ち着くし」
『だよねー、スエットにしよ』
こんどは色
白っぽいのか紺っぽいの
けんくんなら紺かな
どっちも似合うと思うけど
紺のが汚れないし
「誰の選んでるの?」
『今度誕生日だから、』
「KENNさん?」
サイズどうだろ
『 あおちゃんならLだよねー 』
「おう」
『けんくんどうだと思う?』
僕ならMサイズ
あおちゃんのが身長おおきい
男性の平均身長くらいって
でもけんくん最近ガッチリしてきたからなー
あおちゃんにLサイズを合わせてみると
ちょっと小さい気もした
「 Lでいいんじゃん?ゆるい方が楽だし 」
『うん、じゃあLにする』
レジに持って行って
お店の人に新しいのを出してもらってプレゼント用にしてもらう
結構大きいな
「KENNさんにプレゼントあげてるんだ」
『友達なら交換とかするでしょ?』
「 瞳ちゃん俺にくれなかったじゃん 」
『会ってないじゃん』
「そうだけどねー。昔くれたやつ、覚えてる?」
『 え、 』
昔って、高校生の、まだ付き合ってた頃
あれでしょ、
手作りのケーキと
『小さい照明のやつ』
「うん、覚えてたんだ」
『 寝るとき真っ暗になって足ぶつけたってあおちゃん言ってたから 』
「 そこまで 」
『 うん、覚えてた 』
「 あれさー、実家にまだある 」
そうなんだ
何年も前にあげたやつなのに
『 あおちゃん一人暮らしなの? 』
「そうだよ、今度遊びにおいで」
『忙しいくせに』
「 いいじゃん、友達でしょ 」
友達なのかな
うん、友達だよね
ラッピングしてもらった紙袋を受け取った
けんくんの仕事が終わるまでちょっと時間があった
カフェ行こうかな
『カフェ行くけど。あおちゃんどうする?』
「じゃあ俺もいこ」
一緒に行きますか、
小腹が空いたけど
たぶんけんくんと会ったらご飯たべるんだろうな
我慢しよう、と飲み物だけ注文して席に移動する
あおちゃんタバコすうよね、と喫煙室に腰を降ろすと葵くんはすぐに自分も飲み物を置いてタバコに火をつけた
「吸わないの?」
『1ヶ月限定禁煙中』
「なんで?」
『 なんか肺がいたいから 』
「 大丈夫? 」
『たぶん、 あ、 』
「どうかした?」
『けんくん仕事終わったって』
8分前にLINEが入っていたことに気づかなかった
ルミネの近くのカフェ入ったところ!
とすぐにLINEを返した
「来るの?」
『 うん、そろそろ 』
「まじか。じゃあ俺も飲み終わったら向かお」
『 うん。買い物付き合ってくれてありがとね 』
「いや、勝手についてっただけだから」
でも、選ぶの手伝ってもらったし
なんとなくだけど
職場の人以外と遊ぶのは新鮮だった
[次へ#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!