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小説
02



今日は派遣だった


イベントか何かのスタッフで給料が良かったからとりあえず働こうと応募した


会場に着くなり作業着に着替えさせられ帽子をかぶって作業を始めた

いちおう作業しやすいような格好して来たんだけどな

受け付けとか誘導とか簡単な仕事だったこれで時給もいいとかなかなかだった


ただ、重労働でも無いのに作業着に着替えた意味は無いと思うけど



受け付けが全て終わったようで休憩時間になり飲み物を買いに行く

その時だ


「 君!何してるの!もう始まってるよ 」


と少し離れた場所から声をかけられた



『え?自分ですか?』


「そうだよ、早く!」


え、今休憩入ったばっかりじゃないか


そう思いつつもその人の呼ぶ方に行く


「あれ?番号は?」


『 番号? 』


「もってないの?」


番号、さっき受け付けで配っていたあれだろうか
確か、2枚くらいら余っていたな


『 すみません、返しちゃいました 』

余ったやつ、会場の人に返しちゃったんだよね


「えー、なんで。しょうがないなぁ。取りに行ってもらうからとりあえず中入っていて」


『あ、すみません』


返しちゃいけなかったのかな


言われたとおり中に入ると中にいた人の視線が集まった


さっき、受付した人達だ

さっきは仕事に必死で特に気にしていなかったけどみんな、若い
しかもなんだかスタイルもいい男性ばかりだ

なんだ、ここ

とりあえず隅っこに座る


「何かあったんですか?」


と、隣の人に声をかけられた


『え?さぁ?』


「 君、遅れて来たから 」

人見知りをしないような態度で彼が私に言ったから
多分私が遅れて来た理由を聞いたのだろう


『えっと、まだだと思ったら』


だって、休憩始まったばかりかと思ったから


「マイペースだね。君も千石でしょ?」


『え?違いますけど』


「 えー、千石意識してるでしょ」


え、何?千石意識って
私の名前は大塚なんだけど


『えっと、』


訂正しようと口を開いた時だ


「あ、いたいた。君」


と、先ほどこの中に入る前に話した人に呼ばれた


『はい』


「番号届いたから。127番ね。希望は千石で間違えないよね?」


またでた、千石だ
千石って一体なんのことだろう
しかし2人に同じこと言われたからきっと私がいない間に決まったのだろう

『 そうだと思います 』


「あれ?他にもありな感じ?檀君とか」


『まぁ、自分ができることであれば』


仕事の場所の振り分けか何かだろうか


「 おっけー。伝えとく、じゃあ番号呼ばれるまで中にいて 」


『 あ、はい 』


「 どしたん? 」


『番号もらってきました。やっぱり自分も千石みたいです。それかだんくん?』



「曖昧だね。まぁお互い頑張ろうね 」



と、その時
78番の番号を持った彼が呼ばれた


「じゃあ、お先」


『 あ、はい 』




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