小説 .07 カフェインを摂取したせいか 結局あの後は寝れなくて りんちゃんは先に帰って寝てしまった 俺の質問には答えてくれなくて 俺は悶々としたまま朝を迎えた 6時くらいかな、朝早く 布団をかぶっていたから、りんちゃんは俺が寝てると思ったみたいでこっそり出て行った 俺も朝練があったらそろそろ準備をするんだけど今日は水質検査とかで朝練は休みだった 後1時間半はぐだぐだできる 布団からおきようともせず りんちゃんが出て行ってしまったドアに小さく行ってらっしゃいと言った 「 おい、そろそろ起きないと遅れんぞ 」 『 …え? 』 その声で浅い眠りから目を覚ました どうやら本当に眠っていたらしい 『あ、りんちゃんおはよう』 「早く準備しろよ、置いてくぞ」 『あ、まって』 急いでベッドから降りると足がはしごと絡まって最後の3段くらい落ちる 『いってえ』 「 何やってんだ、先飯くってるからな 」 『うん、先行ってて』 あんまり食欲も無くて寝汗もかいたから先にシャワーを浴びてから準備することにした シャワーを浴びおえて身だしなみを整えるとりんちゃんが朝食を食べ終わって制服に着替えていた 『りんちゃん、もういくの?』 「もう時間だろ」 『 おれもいく 』 本当は今日は行きたくなかった りんちゃんと一緒にいくのは実は初めてだった気もする 「隈できてんぞ」 昨日の質問、りんちゃんは昨日言ったとおり気にしない事にしてくれてるけど なんとなく気まずい 『 なんかよく眠れなかったっぽい 』 「カフェオレなんか飲むからだろ」 確かに、凛ちゃんのおっしゃる通りだ そんなわけで俺は授業中もほぼ寝てしまったししかも朝食を食べなかったからフラフラしてきて本気で体調がわるくなった 4時間目の体育は保健室で寝る羽目になってしまったのだ 凛ちゃんは、誰とも群れないからいつも俺をおいて行ってしまうけど昼休みは珍しく保健室まで迎えにきてくれて一緒に食堂にいく 『そういえばさ、』 「 あ? 」 今日の昼ごはんはカレーうどんの気分だったけど制服を汚す自信があったから仕方なく、カレーライスにした 『昨日、なんで俺起こされたんだっけ』 「 お前が異常にうなされてたからだろ、忘れたのかよ 」 『あぁ、そうだ』 そうだった うなされたんだ、それでなんの夢か思い出そうとしたら過呼吸になって 「 無理に思い出さなくていいからな、また過呼吸になんぞ 」 『うん。でも、思い出さなくてもたぶんわかる』 あの時はたぶん寝起きだったし動転してたんだと思うけど 今は食事もして冴えてきた頭だったらはっきりわかる 「 昨日の、うなされてた事か? 」 『 うん、たぶん、あの日の夢見てた 』 そういうと凛ちゃんは無言でオムライスを口に運んだ あ、と開けた時に覗いたギザギザの歯 凛ちゃんの歯だ、となぜだか少し懐かしくなった 再会してから何度も見てるはずなのに あの日、 りんちゃんがあの日がいつの事か聞いてこないのはたぶんわかってるから 俺の両親とりんちゃんのお父さんが海難事故にあった日だ 『りんちゃん、ごめんね』 「なんで謝んだよ」 だって、 りんちゃんだって辛いのに 俺ばっかり辛いみたいな言い方して [*前へ][次へ#] |