小説
いち
だいたい、にいちゃんたちばっかりずるい
いつも一緒で
おれだって一緒がいいのに
ずるいよな
でも
おれもやっとこれから2年間
にいちゃんたちと同じ学校に通える
何日か前から学校が始まったにいちゃんたちに少し遅れておれもこの学校に入学した
『にいちゃんっ』
階段を降りていたら
少し前に歩くにいちゃんたちの背中を見つけて飛び付いた
ゆた兄の背中に
ゆき兄は避けられるからやめといた
「あれゆうと、どうしたの」
『どうしたのって、かわいい弟とせっかく再開したのに何ですか、そのテンション』
すると
のし、と背中に重みを感じる
「ゆうと、飲み物買いに行こう、ゆうとのおごりで」
そして耳元でゆき兄の声でそのセリフが言われた
ちなみに俺の体重もゆき兄の体重も支えてるゆた兄は相当重いだろうな
「こら祐希、弟にたからない」
「じゃあ悠太がおごってくれるの?」
「おごってはあげないけど半分あげるから」
「じゃあ買いに行こう」
『おれもいくっ!』
おれはにいちゃんたちがとにかくだいすきで
でもどうしても埋められない歳の差があるから
いつもおいてかれないように
にいちゃんたちについていくのに
必死だった
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