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小説
19


ここからだったらうちまで急げば2・3分だから宮地さんもきっと歩けるだろう

幸い、うちのママはは旅行好きだから滅多に家にいない
今はたしか、北海道にいっていた



歩けなかったら引きずってつれてけそうな距離だし

宮地さんはさっきより眠そうだからたぶんこのままほっといたら本格的に寝ると思う


宮地さんの手を引いて家に向かう



『宮地さん、気持ち悪くないですか?』


「へーき」



『雨、強くなってきたけどいそげますか?』



ちょっと早歩きにすると、宮地さんもちゃんと早歩きになっているから大丈夫だろう



宮地さんが思いのほかちゃんと歩いてくれたおかげですぐに家についたが、雨がひどかった為にびしょびしょだった


『 着替え、持ってくるんでそこいてください、タオルおいとくんで拭いてて下さいね』


自分の部屋にに通してとりあえずソファにタオルを引いて座らせた


着替え、

もちろんわたしのなんか入るわけないし
多分パパの服でもちっちゃいだろう


自分の頭も適当に拭きながら着替えを探す


『あ、真ちゃんの』


真ちゃんのならちょうどいいだろう


真ちゃんのお泊まりにきた時用のパジャマを持っていく


『わたしも、着替えてくるので、宮地さんも着替えてくださいね?』


パジャマを渡して部屋をでる


『 終わりました?って寝てる 』


宮地さんは多分拭かないままで濡れた頭を垂らして寝ていた



『 また風邪ひきますよ? 』


タオルをとって宮地さんの頭を拭く
すると
宮地さんの目がうっすらと開く


『 あ、おきました? 』


「 …」


『え?』


宮地さんは無言でわたしの腕を掴む

宮地さんの頭を拭く手が止まった


そして、掴まれた腕をひかれる


『ひゃ、』


そうしたらいつの間にか宮地さんの顔が目の前にあって

多分、抱きしめられてる


『 宮地さん? 』


「本当、似てるよな」


『え?』

似てる?

え?あっちゃんの、事?


「 すげえいいにおい 」


宮地さん、寝ぼけてるんですね



「ありえねえだろ、もっと、危機感もてよ」


うつらうつらと言葉が耳元で聞こえて

そのまま押し倒された


『宮地さん?どうしたんですか?』


ソファに手首を縫い付けられてしまい
流石に焦る

酔っているというのに力が強くて
完全に自由を奪われてしまう


『えっと、離していただけるとありがたいです』


ポタポタと、宮地さんの髪から冷たい水が垂れて首筋に落ちてくる


「うまそう、」


そして、ずしっと重みがかかり、首元に宮地さんの顔が埋まる


うまそう?
お腹空いてるんですか?


『え?』

抑えられた手首が少しいたい

動けない

『みやじさん?』



どうしよう、寝ぼけてるの?
何かと間違えてるの?
動けなくなってしまい頭が混乱する
けど、男の人とこんなに密着するなんてなれないから顔にはどんどん熱が集まる
え、どうしよう


しかし、
宮地さんも動く気配は無く
しばらくして聞こえてくる規則正しい寝息



ねましたね?


宮地さんの身体をどけて
どうにか腕の間から脱出した

本気で寝ぼけていたようだ



はぁ、とため息を吐いた
なんだか心臓がうるさい


拭き終わった宮地さんを気合いでベッドに寝かす


もう流石に来客用のふとんだす元気とかない


そして宮地さんの服を洗濯機に突っ込んでまわす
これで明日には乾くだろう


もうわたしも、本格的にねむいからシャワーを浴びてさっさと寝たかった


もう部屋のソファでいいや



宮地さんはぐっすりだったから心配だないだろう


わたしも、毛布にくるまると本気でもう限界ですぐにねむってしまった









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あきゅろす。
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