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小説
08



「なぁ、お嬢ちゃん今回おかしいと思わへん?跡部」


「 あ?あいつがおかしいのは今に始まった事じゃねえだろ 」


「 ちゃうねん、なんか意地になっとるとゆうかな 」

仕事の後、
跡部と飲みに行った

役職的には跡部の方が上だが
跡部とは昔からの付き合いだ
飲みに行く時に敬語なんて使わへん


「 こういう事はあまり言わない方がいいだろうが 」

そういう跡部の口調は重く感じる


「なんやねん、もったいぶって」


「16年前の強盗殺人事件、調べろ」


「 なんや、それ 」


「 それ以上は俺も言わねえよ 」


そんな事言われたら気になるに決まっていた

今回の事件の事も含め嫌な予感がする


察しが良すぎるのも考えもんやな


自宅に帰り早速パソコンを立ち上げた

16年前か、
計算して西暦とスペースを空けて強盗殺人と入力する

便利なインターネットはすぐにその結果を大量に表示した

これだけでは情報が少なすぎるのかまったく事件が特定できない

嫌な予感をさせながら

さらにスペースをいれて大塚
といれるが結果は表示されなかった

嫌な予感が外れ安心したような消化不良のような

仕方なく大塚7という文字を消し大量の情報を眺めた

これ、ほんまに調べてええんやろか、


何度もそう思いパソコンを閉じようとしたが手は止まらず次々にページを開いていく

6つ目のページを開いた
16年前の連続強盗事件の内容でどうやら犯人は捕まってないらしい

連続強盗犯は最後に強盗に入った家で殺人を犯しそれ以来姿をくらませたようだ
未解決の事件
それがなぜだか気になり
その事件の日にちを追加しさらに詳しく調べる

深追いしなければよかった
検索して出てきた結果の1つ目を開いて後悔した


連続強盗犯が殺人を犯したのは神田家
殺されたのは両親2人で当時8歳だった娘神田瞳ちゃんは床下の収納から事件の2日後に救出されたようだ
娘の話によると母親がとっさに娘を床下の収納に隠した為、一命を取りとめたようだ
救出された娘(瞳ちゃん)は精神的にとても不安定な状態であるが外傷は一切ないとの事だ


嫌な汗が背中を伝う

苗字は違うが主任と同じ名前だ
別に珍しい名前なわけではないが当時8歳という事は今24歳、主任もそれぐらいだろう
それに何より、今回の事件が起きた時の主任の行動
真っ先に床下の収納を確認して子供の有無を確認していた


予想以上の重い真実に息が詰まった





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あきゅろす。
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