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小説
♭02



「おねーちゃあん!かみのけむすんで!」

『あ』

朝は甘いものが食べたくなる
だからフレンチトーストを作っていた
もちろんフレンチトーストも甘めで
香り付けのためにバニラエッセンスを入れるところだった

しかし保育園に通う妹がドンッと突進してきた為手元が狂いバニラエッセンスは手、しかも袖口にかかった


『もう、かかっちゃったでしょ』


「いーから!かみのけむすんで!」

何がいいのか


『とりあえずこれ焼いちゃうから待ってて』


気を取り直してバニラエッセンスを加え

さっさとフレンチトーストを作る


できたフレンチトーストを妹にだして
喜んで食べている間にバニラエッセンスがかかった袖口を濡れ布巾で軽くはたく

匂いするかな


「おねーちゃあん!」


『あぁ、はいはい』


フレンチトーストを食べ終わり駄々をこねる妹の髪をふたつに結ぶ


『あれ、フレンチトーストは』


「おいしかったよ」


『それはよかった、で』


「ぜんぶたべちゃった」

『え!』

お皿はきれいに空っぽになっていて

「おねーちゃんの分ないの?」

『まぁ、お皿分けなかった私も悪いし、行こうか』


「ごめんね」

『いいよ』


頭を撫でてあげた


このこ、よく食べるようになったんだな
これからはもうちょっとたくさん作ろう


「おねーちゃん、おいしいにおいする!」

妹は撫でている私の手をつかんで嬉しそうにした

『あ、ちょっと着替えてく…あれ、時間がっ』


時計を見るといつも家を出る時間を5分過ぎていて急いでお弁当を持たせて一緒に家をでて
保育園に送って自分も学校に向かった





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