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ぼくのなつやすみ
公園


公園―――満ち溢れる自然を感じてた


家を飛び出しかけ始め、いつも近所の小さな小さな公園に向かっていた。
遊具なんて呼べるものは、2つのさびれたブランコと小さなすべり台と小さな砂場があった。
公園の三分の一のスペースには簡単に登れる程の木が何本か植えられていて、大きな木が1本そびえ立つ。
大きな木に上空を覆われて、公園の半分程度は日陰の世界だった。
なにがある訳でもないのにひたすら砂場をどこまでも掘り、空き缶に水を汲み、砂場へと運び掘った穴に注いでいく。
小さな池が完成すると、体やTシャツ、爪の先まで泥だらけ。
小さな池を見て笑ってた。 すべり台は登る階段や手すりはサビサビで、鉄板のような所を滑っていく。
滑っては登り、滑っては登り、時にはすべり台を逆に滑る所から登る。
すべり台に砂をまいたりして、軽いジェットコースター気分でスピード感は抜群。お尻は泥だらけ。
大きな木は、多分イチョウの木だと思われる。
夏にはカブトムシやクワガタなどが、蜜を求めてやってくる。
子供の身長位の所位から幹が分かれている為、簡単に登り始められる。
登り進めて行くとたまに、毛虫と遭遇。ビビる。
ほぼ登れる所がなくなると公園を全貌でき、空を見渡すと、枝先から木漏れ日が注ぎ込む。
公民館の「夕焼けこやけ」が公報で放送されると、おばぁちゃんが迎えに来てくれて、泥だらけの手を繋いで帰る。

エネルギーが溢れていた頃、疲れとか悩みとかストレスとか感じなくて、すべてがクリーンで透き通っていた。

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あきゅろす。
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