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大人になるその前に
02




「うう、見るなぁ…」


あまりの恥ずかしさにしゃがみ込む。

こんなの漏らしてるみたいじゃん…。


でも精液なだけマシか。

いや、マシじゃねえだろ俺。


自問自答していると、急に腕を掴まれた。


「立て」



徹の顔を見ると今までにないぐらい怖い顔をしていた。


俺は見たことない徹に背筋が凍り、素直に立つ。



「こっちこい」


徹は俺の腕を引っ張り、自分の部屋に入る。



「なっ、なんだよ!腕痛いって!」


さすが野球部。

グローブを使う左手は右と比べると握力に差がある。

その左手で腕を掴まれてるんだ。

痛いに決まってる。


それでも俺の腕を掴むのをやめず、俺を風呂場に放り込んだ。


「風呂に入れ」


そう言ってドアを勢いよく閉めた。



なんだよ。あの態度!

恥ずかしいとこ見られたうえに腕思いっきり掴まれるし。


怖いじゃんか…。



目線を落とし、服を脱ぐ。

脱いだカッターシャツを見るとやっぱりボタンが千切れていた。

あーあ、カッターシャツが…。
俺制服これ一枚しか残ってないぞ。

もう一枚はフェンスに引っ掛けて破れた。



……まぁなんとかなるだろ。


溜息を履きつつパンツにも手をかけた。


うん、見事に染みになっとる。

俺もうこのパンツ履く気になれねえわ。





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