[通常モード] [URL送信]

Chemical Wizard
Dear my friends
※過去話
前半はアレスとユーリの両親、アルジオとユキノの手紙
後半はアレスと祖父のタケヨシの手紙








『アルジオ、ユキノへ

ユキノ、退院おめでとう。
そして、改めて君たちの息子が無事産まれたことを祝わせてもらう。
また赤ん坊の顔を見たいところだが、大きな仕事があってしばらくは行けそうにない。
次に会える時を楽しみにしてるよ。

愛を込めて、アレス』




『アレスへ

祝いの品を受け取った、感謝する。
息子の名前がユーリに決まった。
義父が頭を捻ってつけてくれた。
ユーリの顔が見たいというなら、俺たちはいつでもお前を歓迎する。

追伸
ユーリが産まれた時、俺の顔を見て大笑いしたこと、忘れはしないからな。

最善を祈る、アルジオ』




『アルジオ、ユキノへ

急に訪ねて悪かった。
随分久しぶりに休みが取れたんで、我慢できなかった。
仕事を片付ける端から新しい問題が起きやがる。
お前らとユーリの顔を見たら元気が出た。
どこかで埋め合わせはさせてもらう。

敬意を込めて、アレス』




『アレスへ

気づいてるかしら、あなた随分顔色が悪かったわよ。
忙しいこと、その忙しさが当分続くだろうことは分かってる。
迷惑なんて絶対に思わないから、いつでもうちにいらっしゃい。
食事くらいいつだって準備するわ。
大事な友人だもの、助けたいと思うのは当然でしょう?

真心を込めて、ユキノ』









『アレスへ

二人が死んだ。

ゼンヤ、タケヨシ』




『タケヨシへ

聞いた。
確認した。

そっちは大丈夫か?

アレス』




『アレスへ

感謝する。
こちらは大事無い。
忠誠の術は破られないまま、わたし達を守っている。

二人の推測は正しかった。
そして、選択は正しかった。
わたしはそれを証明する。
ユーリを、二人の希望を守り抜くことで。

ゼンヤ、タケヨシ』




『タケヨシへ

分かった。
あんたがそう言うなら、俺もそれに倣う。
いや、言われずともそうしてやる、他でもない二人の望みだ。
あんたの身に何が起ころうが、ユーリの将来は保証する。

アレス』








『タケヨシへ

おそらくこの手紙を読むことはできないだろうから、送らず手元に置いておく。

ユーリの将来は保証すると言ったが、それは早々にこちらに任せろってことじゃないぞ。
あんたはもっと長くユーリを愛してやらなきゃいけなかった。
アルジオとユキノが俺を愛してくれたように、それ以上にユーリを愛してやりたかったように、そばにいてやるべきだった。
今更言っても仕方ないが、文句くらい甘んじて受け入れろよ。

予定よりずっと早くなったが、ユーリのことは任された。
あんた達の元に行かないよう、出来るだけ長く引き留めてやる。
再会はずっと先になるだろうから、大人しく待ってろ。

最高の敬意を込めて、アレス・ハルシオン』



[*前へ]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!