[携帯モード] [URL送信]

緑龍は赤い鈴を鳴らす
人は皆それぞれ辛い過去を背負って生きている
甘藷「高井息軒だっけなァ〜?オメェも思想家の攘夷派に近ぇ〜よなァ?幕府の上の奴等が師(せんせい)に会いたいんだってよォ…付いてきてくれるか〜?」

そんなの嘘に決まっている…!!

絶対に息軒先生を処刑するつもりだ…!!

俺は刀を元盟友に突き刺そうとした瞬間蹴飛ばされた。

その勢いで俺は地面に叩き付かれ背中を強く打った。

銀時「龍男ォオオ!!」

銀時は雲井に駆け寄ろうとしたが雲井は怒鳴った。

龍「来るなァアアアアア!!」

俺は刀を地面に突き刺し刀に体重を掛けて立ち上がる。

高井「龍男に手を出さないで下さい!私が行けばいいんですよね!」

元盟友は口許をより一層口許を歪ませた。

甘藷「物分かりのいい〜師(せんせい)だなぁ〜クククク!!」

龍「行かないで下さい!!駄目だ!息軒先生!!」

元盟友の数人が俺を蹴り飛ばし髪を引っ張られた。

高井「龍男には乱暴にはしないで下さい!!」

元盟友は面倒臭そうに自分の仲間に告げる。

甘藷「乱暴にすんなだってよォ〜髪を離してやれ〜クククク!!」

髪を離された瞬間雲井の顔面に地面に付いて打った…雲井の鼻からは赤い液体が出た。

息軒先生は振り返り儚な気に微笑を浮かばせた。

高井「ちゃんと帰って来ますから大丈夫ですよ」

ちゃんと…帰って…今…の俺……松陽…先生と…おな…じ。

動け…動け!!動け動け動け動け動け動け!!

俺は力いっぱいに息軒先生の名を呼ぶ。

高井「……息軒先生ぇえええええ!!!!!」

嫌だ!!松陽先生と同じ二の舞にしたくない!!

と、その瞬間 元盟友達が次々と倒れた。

目の前には銀時と桂が居た。

銀時「ふざけんじゃねーよ雑草頭がァアアア!!いくらオメーが強くても数人相手じゃあ一人で倒せる訳ねーだろォオオが!!」

桂「そうだぞキモ井!!こういう時には仲間に頼るのだ!!」

その瞬間誰かに肩を掴まれた…そう…エリザベスが俺の体を支えてくれた。

エリー『一人で解決しょうとするな葉っぱ!!』

さっきからどさくさに紛れて暴言吐いてないかこいつ等……。

まぁ良い…俺は深く考えるのを止め俺は涙を流した。

元盟友達は良くある「覚えてろよ!!」の台詞を残し去った。

俺は銀時達にお礼を言った…。

龍「有難う…銀時…桂…エリザベス」

仲間って本当に良いもんだな……。

高井息軒は雲井の元へと駆け寄り強く抱きしめた。

高井「龍男……すみません…本当に…」

俺は鼻血を着物の袖で拭いくしゃっと笑った。

高井「銀時さん…小太郎さんも本当に有難うございます」

息軒先生は銀時と小太郎も一緒に抱きしめた。

銀時「うわっ!!」

桂「なっ!!」

息軒先生が三人を一気に抱きしめたせいか少しだけ息苦しい……。

もう何だか息軒先生が松陽先生にしか見えなかった……。

それから息軒先生は俺達を抱きしめるのを止め穏やかに笑った。

高井「お礼として貴方達にお団子を御馳走させてあげます」

銀時は幼い頃から無類の甘い物好きで子供の様に無邪気に目を輝かせた。

それからはまた教室に入り桂と銀時とエリザベスは教室に待たせ、俺と息軒先生は勝手場までに団子とお茶の用意をしに行った。

高井息軒はお茶を淹れ、雲井は団子を二本ずつに分けた。

さっきの出来事があって高井息軒と雲井は沈黙だったが先に重たい空気を壊したのは高井息軒だった。

高井「さっきは本当にすみません龍男…私が行けば事が終わると思ってしまいました」

高井息軒は慣れた手付きで淹れた湯呑みをお盆にゆっくりと丁寧に置いていく。

俺もその同時にお盆の中に五人分の団子のお皿をお盆に置いていく。

そして、それを持ち上げて俺は息軒先生の方へ振り返り笑った。

龍「息軒先生…もういい…もういいんです…今度からそういう事を考えないでちゃんと俺や息軒先生の弟子達の為にもちゃんと最後まで生きていて下さい。それが俺の願いです」

俺はクルリと前を向き、銀時達が待っている部屋へと息軒先生と一緒に向かった。

今より強くなって今度は俺が息軒先生を守らなくては……!!

高井「お待たせしました」

俺は銀時と桂とエリザベスに皿の上に乗せた三食団子を渡し息軒先生も同じく湯呑みを机に置いた。

銀時は子供の頃に戻った様に三食団子を食べる。

銀時「やっぱ三食団子ウメェ〜」

桂は黙々と三食団子を食べていたが口許には何やら笑みを浮かばせていた。

俺と息軒先生も一緒に三食団子を食す。

一見、松陽先生と一緒に食べてる様にも見えるが息軒先生は松陽先生ではないけれども何だか嬉しかった。

エリザベスが三食団子を食べ終わった後プラカードにこう書かれた。

エリー『美味しかったです。有難うございました』

桂「お前プラカードで話すなよ!!俺が居ない所で喋ってんの知ってんだからな!!前回の〇〇篇で貴様喋っていたではないか!!」

エリザベスって喋れるのか!?

俺はまじまじとエリザベスを見たが……。

エリー『見てんじゃねーよ雑草頭』

……カチン!

龍「ウォオオオオ!!こいつ殺してやらァアアア!!」

俺は腰に付いている刀を抜こうとした瞬時背中からガシッと銀時に止められた。

銀時「ちょ!てめっ止めろってェエエエ!!」

銀時(シリアスなったり下手くそなギャグに戻ったり!!忙しいじゃねーかよォオオ!!)

龍「離せ天パァアアアアア!!!!」

銀時「天パ天パうるせーよォオオ!!雑草頭がアアアアア!!」

桂「お前等此処を何だと思ってんだ!!静かにしろ!!」

銀時・龍「「黙れ!!ZURA!!」」

桂「何で俺だけ酷い扱いになってんのぉおお!?何でZURAって!?」

雲井の隣にいる息軒先生はお腹を抱えて大笑いしていた。

それを見た雲井と銀時と桂は顔を見合わせ笑った。

雲井と高井息軒は銀時達を門の前までに見送った。

銀時は照れ臭そうに頭を掻いてお礼を言った。

銀時「今日は本当にありがとな…また来ても良いか?」

息軒先生は何も躊躇わずに直ぐに答えた。

高井「いえいえ、こちらこそ本当に有難うございました。はい!是非また来て下さい」

桂はムスッとした顔で子供の様に口許を尖らせた。

桂「銀時だけ狡いだけではないか!!息軒先生!!俺もまた来ても宜しいでしょうか!?」

こいつ此処の弟子でも無いのに息軒先生って言ったよコイツ!!

息軒先生は直ぐに桂に近付き頭を撫でた。

高井「ふふ…はい…また来て下さい」

銀時と桂は四計塾から去った。

[*前へ][次へ#]

6/16ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!