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緑龍は赤い鈴を鳴らす
飛縁魔篇 最近無理矢理に終わらせる癖が付いた…。
最近、江戸では人斬り吸血鬼が出て来たらしい。

目撃者によると人斬り吸血鬼の容姿は艶やかな黒髪と血の様な赤い瞳の女だそうだ。

人斬り吸血鬼の女は必ず己の名を語る。

人斬り吸血鬼の名は『飛縁魔(ひのえんま)』だそうだ。

俺は現在、銀時の万事屋で桂が語っている飛縁魔とやらの話しを聞いた。

銀時はまた桂が面倒臭い依頼をしてきたと呆れ顔で見ていた。

俺が万事屋に来た理由は、此処最近誰かに目を付けられていると思い、ストーカーではないのかと思い銀時に相談をしたが、

桂が言っていた飛縁魔の女の容姿と俺を付けてくる女の容姿が完璧に重なったのだ。

銀時「龍男…変な女に好かれたなぁ…墓を作っといてやるからよォ安心しな」

新八「あんた最低だなァアアアア!!龍男さんはアンタの同志だろォォ!!」

新八は隣に居る銀時に突っ込みを入れた。

新八の体力は何処からあるんだ?あんだけ突っ込んで疲れないのかと思った。

桂は真剣な眼差しで俺の顔を見遣り、眉を寄せた。

桂「龍男…貴様のモテ期をくれぬか?何で貴様がモテるんだ?ふざけんな!!」

神楽「龍男に言ったってしょうがないネ!!モテモテの男に嫉妬しても醜いだけあるヨ!!だから男は…」

新八「いや、女の方が滅茶苦茶醜いからァァ!!ココアの粉を大量に入れた見たいにドロドロしてるだろォォ!!!!」

?「私はネバネバしてるわよ!!!!」

天井裏から赤い眼鏡を掛けた女性が出て来た。

龍「あの女…銀時の彼女なのか?」

俺は笑顔で答えると銀時に突っ込まれた。

銀時「ちげーよォオオオあんな雌○誰が彼女だァアアア!俺の理想の彼女は結○ア○だ!!ケ・○・ノ・ア・○!!」

?「あら〜銀さんったらァアアアア!!あたしのケ○の○○に突っ込みたいのね!!良いわよ良いわよ!!」

銀時は木刀で女の頭を叩きつけた。

女の頭からには赤い液体が噴水の様に吹き出す。銀時は女を無視し話しを続けた。

銀時「まぁ何かあった時はヅラか俺に連絡してこい」

連絡って銀時って携帯あったけなぁ?

銀時(一々、細けぇ事に気にすんなァアア)

万事屋から出るといつの間にか空はオレンジ色で夕方になっていた。

結構話し込んじゃったな…。

俺は手に持っている紙をチラリと見た。

眼鏡女から貰った名刺には…。

始末なら始末屋さっちゃんにお任せ!!

猿飛あやめ…と書かれていた。

あの女の名は猿飛あやめか…銀時の彼女でもなければ何故銀時の天井裏から…?

もしかして…

ストーカーか?

ストーカーだよなアレ。銀時もドンマイだな…。

俺は江戸の歌舞伎の街へと進んだ。

江戸の街はすっかり昔とは変わっていた。

夜になるとネオンやら何やらで街が綺麗に輝く。

人通りの少ない場所に歩くと向こう側に歩いて来る笠を被った若い女が歩いていた。

お互いに小さく会釈をし素通りする。

お互いピタリと歩むのを止め背中合わせで雲井の紫色の瞳が細目になり笠を被った女を睨む。

同じく笠の被った女は血の様な赤い瞳を細目、雲井を睨んだ。

龍「…お前は人斬り吸血鬼の飛縁魔か?」

雲井は右手に刀の柄を掴み、刀を抜く準備をした。

女「さぁ?何の事ですか?貴方の仰る意味が…」

女は雲井に背を向けたまま白々しく惚ける。

龍「お前…にんにく臭いぞ…」

女はハッとし手で口許を覆ったが息を吐いて見るとにんにくの臭いはしなかった。

女「ふざけんな!!にんにく臭くないじゃない!!!!騙したな!!」

雲井は片手で鼻を摘みもう片方で手をヒラヒラと振る。

龍「うぶっ!臭っ…近寄るな!!!!」

女「にんにく嫌いだし食べれないからァアア!!!!」

龍「ふ〜ん。にんにく嫌い何だ?」

雲井は口許を歪ませ何やらスイッチが入ってしまったらしい。

女「アンタドSだろ!?そうだよね!!」雲井はその瞬間目を見開き手を口許に覆い咳をした。

龍「ゴホッゴホッ!!ゴホッ!!はぁ…はぁ!」

雲井はゆっくりと手の平を見るとそこには赤い液体がベトリと付いていた。

雲井は喉に詰まる感じがし直ぐさま口許に両手で覆い咳をした。

龍「ゲホッゲホッ!!…う…ゴホッゴホッ!!」

女は雲井の様子が可笑しいと感じ直ぐ駆け付けたが雲井は怒鳴り散らした。

龍「ゲホッ!!近寄るな!!…直ぐゲホッゲホッ…治まるっ!…はぁはぁ…」

俺は口許を覆った手を見遣るとそこには沢山の赤黒い血液が付着をしていた。

俺は肩から息をし口許に付いた血液を乱暴に拭い立ち上がった。

女「貴方…もしかして…」

龍「言うな…もう分かっている…」

女「分かっているなら何で医者に行かないんですか!?ほっといたら死にますよ!?」

俺は口の中に残る鉄の味に吐き気がし、二、三度唾と一緒に吐いた。

龍「俺には医者に行く金何てない」

そう…俺は米三輪藩の下級藩士だ…収入は少ないと言う訳でもないが上の人間とは本当に収入は少ないのだ。

女「なら…えと…」

さっきまでの威勢は何処やら女は顔を真っ赤にしながらおどおどしていた。

女「私が…私が貴方の結核を治してあげましょうか?」

龍「結構だ」

雲井は女に刀を向ける。

女は明らかに人斬り吸血鬼の飛縁魔だ。

女「折角、心配してやってるのに…あぁ…そうですよ?私が人斬り吸血鬼の飛縁魔です」

女は笠を外し、刀を抜いた。

俺は直ぐに刀を構え飛縁魔の攻撃を待った。

飛縁魔は地面を蹴飛ばし人とは思えない動きをする。

飛縁魔(十分この世界も殆どの人間は人と思えないからァア!!!!)

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