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緑龍は赤い鈴を鳴らす
最近変な夢ばかり見てまいっちゃうよ!!
俺は子供頃に家塾から抜け出しある近くの寺子屋に逃げ込み読書をした。

俺の目の下には黒い隈がくっきりとあり頭や体には傷や瘤など色々とあった。

?「おや?誰ですか?」

俺は咄嗟にやばいと思い寺子屋の机の下に隠れた。

頭隠して尻隠さずか…。

どうやら机が小さくて俺の体全体には入らなかった。

教室の襖が開けると同時に穏やかな顔をした男の人が出て来た。

?「おや?何処でしょうね…」

如何にも態とらしく探す振りをしていた。

俺は素直に机から出て来た。

男は白々しく驚き、笑いながら…

?「貴方は近くの家塾に通っている雲井龍男ですか?」

俺は驚きの余り持っていた書物を手から落としてしまう。

男は俺に近付き俺と同じ身長ぐらいにしゃがみ込んだ。

?「貴方…ちゃんと睡眠摂ってますか?何故こんなに怪我をしてるんですか?」

俺は初めて人から心配された……。

子龍「す、睡眠何て必要ない…この怪我は勉強棒で眠らない様に自分で叩いただけだ…」

男はふぅ…と溜息を吐き頭を撫でてきた。

俺は驚きの余りに動揺してしまった。

?「貴方はとても負けず嫌いで真面目な方なんですね…」

男は正座をし優しい口調で俺に話し掛けて来た。

?「此処に頭乗っけて下さい…少しくらい寝た方がいいですよ?」

子龍「お…俺は寝ない!!」

と男はぐいっと優しく俺を倒し俺の頭が男の膝に乗っかる。

?「いいから寝て下さい!」

男は優しく頭を撫で俺の長い髪が男の指で梳かされた。

髪を梳かされるたび気持ち良くて眠気に襲われる。

やっと雲井は男の膝の上に寝った。

?「勝手に人の私塾に入るとは大した少年ですね…」

男は幼い頃の雲井の顔を見て優しく微笑んだ。

男の名は吉田松陽…これが雲井と松陽の出会いだった。銀時の大声で高杉と桂と稔丸が駆け付けた。

高杉が襖を勢い良く開け雲井を睨んだ。

子高杉「何でお前がいんだよ…お前は違う私塾に通ってんならそっちに通えよ!!」

子龍「飽きたんだよ…全部本読んじゃったしな…」

子高杉「お前の頭の中は図書館か!?」

高杉に突っ込まれ頭を叩かれた。

子龍「痛っ!!チビ助の癖によ!!」

子高杉「お前もチビだろが!!チビ男!!」

桂と稔丸はまた始まったと呆れ顔で雲井と高杉の様子を見た。

ある日

松陽先生はちょいちょいと手招きをしてきた。

俺は松陽先生に呼ばれたと思うと嬉しくて嬉しく居ても立っても居られなくなった。

子龍「何ですか!松陽先生!!」

松陽先生はにこにこした笑顔で手に持っている赤い鈴を鳴らす。

ちゃりん…ちゃりん。

松陽「龍男…これを貴方にあげます。ちょっとした贈り物です」

俺は松陽先生に渡された鈴を受け取った。

龍「綺麗な赤い鈴……」

松陽先生はふふっと笑いながら俺の頭を撫でてくれた。

俺はガバッと起きると自分の部屋だった。

龍「何時……」

俺は時計を見ると夜半の子の刻…正確に言えば0時だ。

俺は布団から出て部屋から出た。

ぎしぎしと廊下を歩くと……。

外から何やら音がした……。

俺は咄嗟に部屋から刀を持ち出し庭の外に出た。

俺は後ろに何かを気配を感じ刀を振るう。

刀と刀がぶつかり合い白い刃が閃光した。

稔丸「相変わらず反応がいいね〜」

龍「何しに来た!!」

とざっざっと草履を引きずりながら歩く音がした。

?「まぁ…落ち着けよ龍男…クク」


夜空に浮かぶ月が男の正体を照らし出す。

派手な着物に片手に煙菅を吹かし左目に包帯が巻かれている人物…。

鬼兵隊総領の高杉晋助だ。

俺は目を見開きキッと高杉を睨む。

龍「高杉……!!」

高杉はふぅと紫煙を燻らせニヒルに笑う。

高杉「クク…久しぶりじゃねーか龍男…元気にしてたかァ?」よりによって高杉まで来るとは思いもしなかった…!!

四計塾からドタドタと誰かの走る音がした。

高井「龍男!!どうしたました!?」

息軒先生……!?

高井息軒は庭に出ると雲井と稔丸が刀同士でぎちぎちと鳴らしその近くに高杉がいた。

龍「息軒先生!!逃げて下さい!!」

高杉と稔丸は息軒先生の姿を見て目を見開いた。

稔丸「君の大切な人って………」

稔丸は息軒先生と俺を交互に見た。

稔丸「松陽先生………」

高杉「あいつは松陽先生何かじゃあるめェ…あいつの名は高井息軒だ」

高杉は動揺しながらも平静な振りをして高井息軒を見ていた。

息軒先生は目を見開いた。

高井「何故私の名を知っているのですか!?」

高杉は喉を鳴らしながら笑う。

高杉「ククク…さぁな?」

松陽先生に似てるからストーカーとかしてそうだな…高杉…。

高杉「俺ァストーカーなんざしてねーよ!!」

龍「あっ…珍しく突っ込んだ……」

その瞬間……。

?「銀ちゃ〜ん、ヅラぁ〜行くあるヨ!!」

空から何やらスクーターが飛んで来た…
スクーターに乗っているのは銀時と桂。

どんどんと四計塾の庭のど真ん中から落下して来た。

?「神楽ちゃ〜ん思いっ切り飛ばし過ぎだよ!!」

神楽「うっせ!ダ眼鏡!何も出来ねークセにごちゃごちゃ言ってんじゃねーヨ」

?「今、ダ眼鏡って言っただろォオオ!!」

門から少女と少年が堂々と四計塾に入った。


新八「てか、普通に門から入った方が良かったじゃないんですか……」

お前等誰だよォオオオ!!
今の状況分かって来てんのぉおお!?

桂「銀時…着地場所は決まっているだろうな?」

銀時は顔を青くした……。

銀時「やっべ〜…着地場所決めてね〜や…あははは……」

桂「銀時の馬鹿野郎ぉおおお!!」

銀時と桂は四計塾のど真ん中の庭に落下した。

庭のど真ん中は大きな穴が出来た。

俺と稔丸は呆れ顔で刀を同時に仕舞った。

銀時「龍男ォオオ!!銀さん助けに来たぜ!!っとその前に助けてくれ…銀さん上がれねーや」

新八「アンタ龍男さんって人を助けに来たんじゃねーのかよォオオ!!」

桂が先に這い上がり銀時の手を掴んで引っ張った。

桂「ぬぉおおおお!!銀時…お前痩せたらどうなんだ!!」

銀時「うるせー!!俺が重てぇ理由は筋肉何だよ!これ筋肉で全部出来てんの!!」

新八「アンタ何言ってんのか分からねぇよ!!」

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