話したい。

明日は話そう。



そう思いつつ、やっぱり勇気を出せない。

初日は普通に話し掛けられた筈なのに、意識をすれせばする程…先延ばしにすればする程、行動に移せないでいた。




そんな所に、とうとう出てきた席替えの話。

席替えなんてもっと先の話だと考えていたソラは、ひたすら後悔した。




この時よくやく気が付き、ソラは知ったのである。

何時も当たり前のように考えていた「明日」と言う日がもうない事に…。





後悔しても遅い。


それでもソラは、そこを離れたくないと言う気持ちを抑えきれずにいた。


そして少しでもいいから、もう少しだけミツを感じていたいと思った。

だから…

その感情を少しでも紛らわし、そして満たす為…

その日の放課後を教室で過ごす事にした…──。







ミツの席に座り、机を優しい手つきで何度も撫でる。



─席替えなんてしたくない。

─次も近い席になれたら…。



同じ事を何度も考え、ただ、純粋に願った。





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