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「可愛いな。」
少しだけ見える、ウサギの足に視線を向けながら言う。
ぬいぐるみを部屋に置いてるなんて、歩は本当に可愛い。
「このウサギが?………じゃあやるよ。」
「……いいのか?」
ウサギが可愛いと言った訳ではないのに、勘違いしたらしい歩が聞いてきた。
「えっ…マジで欲しいの?」
「おう。」
でも歩がくれるのなら、是非とも欲しい。
これほど嬉しい事はないと俺は思った。
「……じゃ、はい。」
何だかあっさり手渡された‥。
手の中のウサギに視線を向ける。
よく考えてみれば、これは歩から貰った初めてのプレゼント。
しかも部屋に置いてあった私物だ…。
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