♯06
「悪魔さん!」
「‥また来たのか、」
天使を助けて暫く経ってから、天使は度々魔界へ来るようになった。
助けてくれた悪魔に何かお礼がしたいと言う天使。
天使はまず最初に、美しい花束を持ってきた。
しかしデェイルがその花束を受け取った瞬間。
花は枯れていき、砂のようにサラサラと流れ落ちてしまった。
「土に還ってしまいましたね。」
それを見た天使は目をパチパチさせた後、大丈夫だとでも言うように笑って見せた。
天使のそんな優しさに、デェイルは救われたような気がした。
それからというもの、何とかお礼がしたいと言う天使はデェイルにお礼をし続けた。
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