♯03
「誰だ。」
デェイルは物陰から視線を感じガバッと身体を起こした。
寝ながらにして気配を感じ取る事が出来るのもデェイルの才能である。
「誰だ、出て来い。」
返事をしない相手にもう一度問う。
向こう側からの視線が殺気立ったものではないと瞬時に感じ、デェイルは魂を抜くような事はしなかった。
だがしかし、出てきた奴がもし攻撃をしてきたら困ると、デェイルは一応身構え続けた。
「ゴメンナサイ‥お昼寝の邪魔をするつもりはなかったんです、」
「お前…」
茂みから現れた姿を見てデェイルは驚いた。
「天使…か、」
青い瞳、真っ白な肌と綺麗な長髪、そして悪魔ではない翼を持った青年。
全てが美しく、キラキラと輝きを放った天使がそこに居た。
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