♯17
一つに繋がって、
幸福を感じて、
残ったのは罪。
その夜、天使と悪魔はとうとう罪を犯してしまった。
アンジェはデェイルの腕に抱かれながら感じる。
もうすぐ堕ちると。
しかし怖くはなかった。
寧ろ早く堕ちて、彼が生きる世界へ行きたかった。
「デェイル…僕はもう堕ちるよ、堕ちて君の隣に戻ってくるから。約束だよ。」
アンジェは愛しげにデェイルを見つめ、そして最後に‥
デェイルの瞼にキスを落とした。
「アンジェッ…アンジェッ!!行くな、アンジェッ!!!!!」
腕の中で消えていくアンジェ。
デェイルは涙を流しながらアンジェの名前を呼び続ける。
もう二度と会えないんじゃないか、刹那にそう思った…
『大丈夫だよ。』
呑気に言ってアンジェが笑った気がした。
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