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真心文庫
水上の舞踏会
みちるたちが空中で戦い終わった後ー。
聖域の樹海全体に流れる巨大な運河の近くに
第二競技【水上の舞】の出場者が顔をそろえていた。

炎精組メンバーは各自のポケモンを出した。

瀬南は美羅。
麗は水鶩。
絆はアクア。

「じゃあ、二人とも楽しんで行きましょうね!」

「ちょっと自信はないけど・・・頑張ってみます。」

「・・・勝つ。」

そして嫌がる瀬南の腕を無理矢理つかまえて3人で円陣を組んだ。

「絶対勝つわよ!」

『オー!』

ーーー

全員が水の上に乗った。
絆のアクアは小さいので絆は乗れない。
そして代わりに水上スキーを借りた。

全員が位置に着いたとき、アナウンスからテンションが低めの銀の声が聞こえてきた。

『えーただいまより・・・第二競技水上の舞を始めてくださーい・・・。』

『レディー・・・ゴー』

テンションが明らかに低い銀の声で水上の舞踏会が幕を開けた。

瀬南は美羅にまたがりながら美しさを引き出しながら優雅に泳ぐ。

「・・・アクアリング。」

美羅は前のほうに神秘的な輪を作り、その真ん中を細長い体でくぐっていく。
そして後ろから迫ってきた人間ー華京院 沙夜香ーが金切り声を上げる。

「藍崎瀬南!この前の敵討たせていただきますわぁっ!!」

「・・・人類の進化についていくことが出来なかった哀れな黒光りするGめ・・・。」

瀬南は決して攻撃はしない。彼が言うにはバトルをさせると余計な筋肉がついてかわいくなくなるらしい。
瀬南はあえて先には行かずに華京院と並んだ。

「・・・メロメロ」

美羅がメスなのに対し、華京院のマリルリはオス。
ポケモンの中でもっとも美しいとされるミロカロスの誘惑に乗らないわけが無く
マリルリは華京院を背に乗せたまま沈んでいってしまった。

「きゃぁぁぁっ!!この愚か者っ!!あたくしの服を汚すk ごぼごぼ・・・」

瀬南は溺れたGを気にすることなく平然と先に進んでいった。

ーーー

絆は瀬南が沈めた人間の上を何となく通り、なるべく目立たないように滑ることにした。
なぜか他の人に同じことをされかねないと思ったからだ。
アクアは絆の指示を待っている。
優雅に水上をスキーする。
特に派手な演技をせず、のんびりとしている。
アクアも伸び伸びと泳いで楽しんでいた。

(ここの人たちって、怒らせると怖いんだね・・・アクアたちはあたしの家族みたいなものだから、あんまり関わらせたくないなぁ・・・)

絆は微笑みながらそう思っていた。
アクアは自分で好きなように水遊びや水鉄砲を繰り出している。
散っている水の芸術。
中々きれいに出来ていた。
リレーではあまり速くないがそれでも何とか前の人にはついていけている。
周りはとてもきれいな演技をしているが絆は心から楽しんでいるだけだ。
そのまま絆は久しぶりに感じる水の上を滑りながら、アクアと一緒にゴールを目指した。

ーーー

麗は瀬南と絆の間に位置するところで水鶩と泳いでいた。

「アクアジェット。」

水鶩は水をまといながら先に先に進んでいく。
そしてたまに目の前に他の人が現れるとさらにスピードを上げて抜き去る。

「あら、もうすぐゴールですわね。」

横から聞こえた声のほうをみるとカンナがいた。

「あら、カンナ。あなた意外と前のほうに居たのね。」

「意外とはなんですの?わたくしを見くびってらっしゃって?」

「まさか!でも、こんな小競り合いに興味ないとばかり思っていたわ。」

「会長が勝ってきなさいとおっしゃったものですから。
と、いうことですのでわたくしはここらへんで失礼いたしますわ。」

ケルディオに引っ張られているスキーに乗りながら先に進もうとする。
だが、麗がそれを許すはずも無く、もう一度アクアジェットを行う。
対抗してきた麗にむっとした顔をしながらもカンナもスピードを上げる。


そして最終的にゴール付近まで小競り合いを続けた二人は同時にゴールした。


結果

第一位 藍崎瀬南

第二位 水無月カンナ 
     妃 麗

第三位 結心絆

最下位 華京院沙夜香


第二競技【水上の舞】終了。

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