戻れない道 予想外 「で、今年も行くのか?」 徹の言葉に朔夜は目に見えて分かるほど疲れた表情をした。 「行かなかったらあっちが来るし、ここ数日電話が酷い」 思い出しているのか、うなだれている。 「一応保護者なんだし、顔ぐらい見せなよ」 「どれくらい行くの?」 「4・5日で帰ってこようとは思うんだけど・・・」 そこまで言って口を閉じた朔夜は明後日のほうを見ている。 その様子を見て、3人共何か思い当たったのか、同情の視線を向けている。 「まぁ、なんだ。ガンバレ」 心のこもらない徹の慰めも、朔夜は気にすることすらできていない。 「で、いつ行くの?」 「明日」 . [*前へ][次へ#] [戻る] |