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レンカイとカイレンのお部屋
崩壊C[其処へ堕ちる為の道]*(R15?)《レンカイ》
何度も書きますが、
酷いレン君を見たくない方はやめた方が良いと思います_(._.)_
――――――――――――――――――――――


「君!?君っ!?KAITO君、大丈夫か!!?」
知らない男性の声で俺は目覚めた。
俺を呼んだその人は救急隊員の男だった。その横に黒いスーツ…警察官だと言う男。
状況が把握出来ずぼんやりとする俺にもう一度名を呼ばれた。
「機能はしているかい?話せるか?」
少しずつ脳が覚醒していき、落ち着いて見てみると何処かの救護部屋だった。
回りにパソコンや見慣れたメンテ用の機体があるから、ロイド用の救護部屋だろうか…?
「…俺は、なんでここに…?」
「…。君が救助されたからだ。君達の家の近くから警察に連絡が入ってね。
家が燃えている…と」
「家…家が、ですか!?なんでっ…」
なんでと言って気付く。火を放ったのは十中八九レンの仕業だろう…。動かなくなった俺は…もう用済み…ってか…?
「覚えているのかい?」
そう聞かれ、逡巡してほんの少しだけ…と肯定した。
「そうか…辛かっただろう…。だが、それでも聞かなくちゃいけないんだ、すまない」
あぁ、事情聴取なのか…。そこでやっと理解した。
隊員の言葉を引き継いで警察がメモを取り出した。
「焼け崩れた為盗まれた物品の有無はまだ不明だが、何かを要求してこなかったか?もしくは、恨みとか」
襲ってきたレンは要求と恨みで一杯だったな…。
でも何故かそれには答えられなかった。彼の望んだそれらは全て理不尽すぎる。
「犯人と思われる奴は周りに見られなかった。特徴はわかるか?」
犯人…。ここでレンの名前を出せば、警察が解決してくれる…。
彼は裁かれるだけの所業をした。当然の報いだ。

「いえ…俺は殴られて…その時視覚障害と神経回路に異常を起こしたらしく何も見えなくなって…声だけ…」

思いとは裏腹に嘘の言葉が出た。
自分でも驚いたが、彼等は俺が不安からきた顔なのだと思ったようだ。
「では、どんな声だった?女?男?高いか低いか訛りはあったか?口調は?」
「えっと…低くも高くも…中性的な声でした。訛りは無かったと思うんですが、普通な感じがしなくてよくわかりません…。でも、男だと…思います…」
「そうだろうな…じゃなければ複数犯かもしれない」
男だと思うの俺の言葉に納得する救急隊員。それが不思議で首を傾げるとその人は赤くなった。
「君を見付けて保護したのは僕なんだ。ただ、その…その時の君の姿が…」
それを聞いて青醒めた。
そうだ…レンにレイプされた直後だ…。
「あ…あ…っ!?」
思い出して、体が震えだす。触られた全てが痛み熱を持つ。
「すまない!?」
俺を宥めようと隊員が髪に触れてきた。反射的に払い除けてしまった。
「あっ…すみません…」
「いや、僕が悪かったんだ…。ロイドでも人間と同じだけの感情があるからね…。恐怖なら、尚更だ…」
有機体であり無機物である俺達ロイドをそう思ってくれているのなら、この人の側にも何かのロイドがいるのかもしれない。そう思うと少し安心した。
「他の…皆は…」
「損傷が激しく、焼け焦げてしまっていて…。君達のマスターは、もう…」
あの状況で助かるとは思えなかった…。それでも望みが捨てきれなかったが、それも消えた。
「俺は…どうなるんですか?」
このまま強制消去[デリート]されるのか…。
それでも良いかと思った。もう何もないから…。
「ロイド保護法の適用で、一時的に国の管理下に置かれる。専用の施設で新たな契約者が現れればそこへ行く事も出来る。
基本的に惨事を迎えた彼等だから、デリートやアンインストールを望む事も出来る。

人間が勝手に造り出した君達に、人間が酷い事をしたんだ。どうするかは、君達で決めて良いはずだ…」

ここで…自身を消し去ってしまえば辛さも消える。
もう悲しまなくても苦しまなくても良い…。

消えたい…。







駄目だ。今、消える訳にはいかない!!


「あの、俺の弟…『鏡音レン』って言うんですけど、来てませんか?アイツ、一人で外に出てたから巻き込まれてないはずなんですっ」

レンをこのまま放置してはいけない。
このまま野放しにしておけば、本気で全てを壊しかねない!!

「今の所、君を尋ねてきたロイドは誰もいないよ?弟さん、心配だね…」
「捜索願い…は無理だろうな。なんせ同じ機体が世に出回っている。何か変わった特徴はあるか?」
そんなもの無かった。
デフォルトの彼には、自分には他と違うと言う絶対的な特徴の変化は無い。
どちらにせよ警察に掛かる程レンは愚かではないだろう。あれだけの銃器を簡単に扱っていたし、手際も…悪くなかった…。
「俺達、逸れたりした時の為にお互いどの辺りにいるかわかるようになってるんです。
施設に行く前に、探してきても大丈夫ですか?」





見つけ出して、止めなければ。
必ず止めてみせる…必ず。

**********************


撃たれた足は直されていた。
ただ左目の修復は難しいらしくすぐには直せないとの事だった。もとより、この痛みを忘れない為にも直す気は毛頭無かったが。

「ロイド…保護法…?」
遺品として、色々持ち出されていた品物。その中に自分のノートパソコンが合ったのは奇跡だった。破損箇所も特には見受けられなかったそれを開き、先程警察が言っていた『ロイド保護法』という言葉を検索した。

日本国内に、近年人間でもない、ただの機械でもない。確立した意思を持つ限り無く人間に近いアンドロイドが生産、発売され出した。
所有者の数は上がる一方でロイドの数も増えていった。
そんな中、ロイドに対する犯罪も多くなっていった。

女性体、男性体。大人から子供まで。
色んな種類のロイドを己の快楽の為だけに購入、破損させる人間がいるようだ。

保護法と共に設立された、ロイド用の警察組織も少数だがあるらしい。先程の男もそうなのだろう。
ロイド自身から緊急信号[エマージェンシー]が発されるか、通報を受けてからか、所有者の元へ警察が向かい場合によっては所有権を失う。

その後ロイドは基本的に消去もしくはアンインストールされた後再起動して新たな所有者の元へ、強制的に送られるのだが…。

個としての意思を持つ彼等へのその扱いに批判の声が上がった為、ロイドにも選ぶ権利を!!と設立された…。


という内容だった。
まさか、自分がこんな法律のお世話になる羽目になろうとは…。

左目に包帯を巻いて貰って、服を貰って、レンを探す為に研究施設を出た。片眼だと平衡感覚も具合が悪いのか上手く歩けず困ったりしながら、今は施設から近い公園のベンチでこうしてパソコンを開いていたのだが…。
何気無しにパソコンのデータを出す。一番新しい物はマスターがいれたレンとの最後のラブソング。

あの日、あの最後の日キスをされ、レンの残した言葉の意味を理解し、それでも受け入れられずに気付かない振りでやり過ごそうと決めた。
俺にキスをしたあの瞬間から、すでにレンは覚悟を決めたのだろう。そしてそれを決めるのは俺に選ばせたんだ…。
俺が拒絶したから、こうなったのか…。そうは思えない。
画面の中では綺麗に着飾ったレンが踊っている。その歌声も、変わらない…。
俺の事を好きだと言って、俺にもそう言わせて…、邪魔だと言って皆を殺してしまった…。
俺の愛しいもの全て壊すと言った…。

全国のアイスがなくなったらごめんなさい…。
なんて考えてる場合じゃないな…。

「レン…」
呟きに答えるように鞄の中からあるメロディが流れ出した。このPVのイントロ…。鞄を開け中を調べると見慣れない携帯が入っていた。
きっと、掛けてくるのは一人しかいない…。
表示は何も出ていないが確信はあった。通話ボタンを押して耳に当てる。
「………レン…?」
『やぁ兄さん。今日も変わらず綺麗な瞳してるね』
機械を通して聞こえるあの声…。その言葉に無い左目が痛む。
「レン…今何処だ?何してる?」
『兄さんの傍に居て、兄さんの事を考えてるよ?
昨日の兄さんは今までで見た中で一番綺麗だったからね♪それを思い出してる。兄さんは?』

俺は?と訊ねられ、レンの台詞に同じように昨夜の事を思い出す。但し、思い出したのは目の前で死んでしまった皆の事…。

強制されたとはいえ…死んだとはいえ…皆の前で、ミクの前であんなはしたない声を、俺は…っ!

『…兄さん?俺以外の事考えてる?』

電話の向こうの声のトーンが下がるのと、バサバサズシャッ!!と背後の木の枝が不自然な落ち方をする音が重なった。まさか木の上に…!?とそちらを見上げるが何も誰も居なかった。
『まだ覚えられないの?兄さんが考えて良いのは俺の事だけだって。あんまり怒らせるとその辺の人間も消しちゃうよ?』
兄さんのせいで皆死んじゃうんだ〜♪などど楽しそうに嗤う声。

今、逆らう事は出来ない…。
選ばなくては…彼が望む正しい答えと、それに繋がる俺が望む正しい道を…。

「酷いなぁレン…。俺はあれからレンの事しか考えられないよ…?目覚めた時レンがいなくてスッゴク淋しかったしね…」
『本当!?やっぱりそうだよね♪兄さん黙っちゃうから不安だったけどそんな心配無用だったね♪
ごめんね、連れて行くつもりだったけどちょっと運べなくてさ…。代わりにソレ置いといたんだ。良かった持っていてくれて』
ソレとは携帯の事か…。こんなものを用意してるなんて…最初から置いてく気だったのだろう。
「そんな事より…今、本当に何処に居るの?俺はレンと一緒に居たいのに、姿が見えないと…不安で…」
これは本気話。姿の確認が出来ないと何処から何を…誰を撃つかわからないから…。
これ以上レンを犯罪者にしたくない。
『それはナイショ。でもそんなに俺に会いたいんなら、デートしようか♪場所は×××海岸。場所はわかるよね?』
×××海岸…ラブソングを二人で歌った最後の地…もとい海辺だ。レンはそのPV撮影をした教会風の建物を指定してきた。
「うん…じゃあ後で。早く、遊んでね?」
最後にそう付け加えた。出来るだけご機嫌を取っておけば被害者は出ないはずだ。電話を切り片付けをして立ち上がった所で、救急隊員の彼が慌ててやって来た。
「良かったまだ、近くに居て…」
「あの…どうかしたんですか?」
かなりの全力疾走でもしてきたのか肩で息をしている。彼が嬉しそうに笑って
「君の妹」
パァン!!その短い言葉を最後に横にぶっ飛び地面に服を擦り付けながら倒れ込み、頭から血をドクドク流しながら彼は絶命した。
「う…うわぁぁぁぁぁぁっ!?隊員さん!?隊員さんっ!?」
周りにいた人間達も悲鳴をあげる。皆が悲鳴をあげ動けずにいると、鞄から携帯が鳴った。
『…兄さんが見て良いのは俺だけ。名前を呼んでも良いのは俺だけ…』
通話口から聞こえてきた声は、ひたすらに冷たかった…。
********************

ギィィ…と見た目よりも重い、海辺の教会の扉を開けて中へ入る。



結局あの後警察が来て事情聴取。周りの証言もあって俺はその場を解放された。
すぐにタクシーを呼び最速で×××海岸へ向かってもらった。少し時間を食ったけれど、問題はないだろう。

この建物は、元々は結婚式用の小さな教会で普段は式場探しの恋人同士や、それを補佐する役員や本物の神父が居る。
はずである。

踏み入れた教会には人気がない。そもそも生物の気配というものが感じられない。
しんと静まり返るその雰囲気にもう嫌な予感しか浮かばなかった。それでも奥へと進んでいく。
そんなに大きくはない教会。あの時借りたのは一番奥の部屋。近付くにつれ、鼻腔を掠める良い匂いがしてきた。
扉に手を掛け手前に引く。中には左右に五列ずつ長椅子があって、真ん中をレッドカーペットが線を引く。その正面、一段高くなった場所の机の上に美味しそうな料理とレンが居た。

「待ってたよ兄さん♪お腹空いてるでしょ?ご飯用意したよ?」
「…レン。レンの事怒らせるかもしれないけど…聞いても良いか…?」
確かめずにはいられない。最悪の返事は聞きたくないけど…。
「別にいいけど…何」
俺が聞きたい事はすでに承知しているのか拒否はされず寧ろニコニコと返してきた。
「…この教会…静か過ぎないか?案内の人すら誰もいないってのは、おかしいと思うんだけど」
「さぁ?今ごろ皆海で泳いでるんじゃない?ほら、ここから見える。みぃんな楽しそ〜♪」
その顔が邪悪を秘めた微笑みに変わる。最悪の事態は…起きてしまっていたようだ…。
「なんで…皆殺してしまうんだ?」
「なんで俺以外の事考えてるの?」
「…」
「…」
「レンの事、考えてる。レンがなんでこんなに酷い事をしちゃうのかが気になるんだ。
レンが、どんどん離れていく気がする…」
レンは俺の質問にまともに取り合おうとしなかった。ならば、質問の仕方を少し変えてみる。
するとレンは普通に答えてきた。
「兄さんの為だよ?」
「俺の為…?」
「そうだよぉ?
兄さんが見たくなくてもさ、その瞳に誰か写しちゃうでしょ?その度に目の前で撃ち殺してたら兄さん廃人になっちゃうかもしれないし…。
最初から俺しかいなかったら問題ないじゃん!!」
レンが此方へ駆け寄ってきて大袈裟に手を広げて言った。昔から変わらない屈託の無い笑顔で、それは『偉いから褒めて♪』と言う感じに見えた。
「俺は兄さんの為だったらなんだってするよ?だから兄さんも俺の為だけに存在して?」
俺の背に手を回し優しく抱きついてくるレン。それは、とても温かかった。いついかなる時も温かく、優しかったレンの手は…俺の為と言って沢山汚れてしまった…。
「兄さん?返事は?たった一言でしょ?
この世に造まれ落ちた瞬間からもう兄さんは俺の為だけに存在してるんだ。だからね、『うん』って言うだけでしょ?」
「レン…。そうだね…、レンの為にしか俺は存在出来ない…。もうレンしか居ないんだ…。
レンもそうなんだろう?」
軽く身を引きレンの唇に己のを重ねる。薄目を開けてその表情を垣間見れば、とても嬉しそうな顔が見えた。

どうしたら、この子を救える?

俺を愛しすぎた…身体の一部を奪い去るくらい、レンは俺を愛している…。

やがて口付けが深くなろうとした時、微かに声が聞こえた。よく、聞きなれた声だ。
……聞きなれた、聞きなれない声…。

「っ!!兄さんっ!!」

レンの腕を解き、声の聞こえた場所へ無我夢中で駆けた。背後から怒りを顕にしたレンの低い声が俺を呼ぶが無視した。

レンの声よりもう少し高いキーの声主。
リンだ…。
絶対的な確信をもって声のする方、階段を駆け上がった。
近付くにつれ、それは声から絶叫へと変わっていた事に気付いたのは、最上階の一際豪勢な式場の部屋で目の当たりにした彼女の姿を見て…だった…。


「や…あんっ!!やああああっ!!」

頭の白いリボンは相変わらず可愛く揺れている。但しそれは、知らない男に凌辱されているせいだった…。
「……り、ん…?」
手首を縛られ、大きな白いリボンだけという姿。靴すら履いてない、裸の女の子…。
「あーあ、もうちょっと静かにしてくんない?
兄さんとのあまぁい時間潰しちゃったじゃん」
当たり前の光景を見るかのように、淡々とレンが言った。固まって動けない俺の横に立つ。
「リン…なんで…なんで…っ!?」
「アイツ頑丈だよね〜流石俺の姉貴。四発撃ったのに視覚回路損傷しただけなんだからさ」

レンに撃たれ、燃えた家と同じく損傷が激しいと聞かされ、死んだと思っていたリンが生きていた。
生きて…凌辱されている…。
「何兄さん。アレと感動の再会でもしたいの?許すけど、もう愛玩人形位にしかならないよ?ほら」
レンが男にもっと激しく!!と叫ぶと、リンの腰を力強く掴み更に腰を動かした。
…あの時の自分と同じ、甘い喘ぎ声がリンの口から漏れた…。
「やめてくれ…なんで、リンを…」
「えー、別に?ほらほら、リンってばあんなに元気だよ?良かったね、撃たれた頭ももう痛くないだろうね♪」
「…レンンンッ!!!?」
怒りを弾けさせ、レンへと殴り掛かった。咄嗟にレンが太股から銃を抜いた。殴り掛かられた事でバランスを崩し、狙いを決めなかった銃口はパァンッと一点を撃った。
その瞬間リンが裂けんばかりの絶叫をあげた。
「イヤァアァアアア!!レン!?レンッ!?撃たないで!!撃たないでぇぇっ!?言う事聞くからぁっなんでもするからもう撃たないでぇぇ…っ」
リンと同じく頭を撃ち抜かれた男は。
人間さながらに赤い噴水を撒き散らし、真正面にいるリンの白いリボンを赤色に変色させていきながら崩れ落ち、事切れた。
「五月蝿いなぁあの声…。俺の名前を呼んで良いのは兄さんだけだって教えたのに…わからないんなら」
「……、待って。レン、俺がやる…」
「は?やるって何を?」
「あれ」
あれと言って指差したのは、壊れた玩具のリン。解放された事にすら気付かず喚き叫ぶ、血塗れの裸の妹…。
俺が、助けてやらなくちゃ…。最後にお兄ちゃんらしく…。
「へぇ、出来るの?兄さんに?」
無防備にそう言って銃を手渡してくる。今ここで俺がレンを撃つとか考えないのだろうか…。
「見くびるなよ?俺にだったそれくらい簡単に出来るさ。いい加減レンにばかりやらせるのも悪いしね?」
銃を受け取り、ロックを解除する。あとはリンに向けて撃つだけ…。
発狂し喚き叫ぶリンに近付き彼女の頭を撫でた。怒りの視線が背中を刺すが気にしない。
「やだやだやだ〜っ!?撃たないで!!お願いよぉ!!」
「リン、リン…。俺だよ?」
届け…。せめて安らかに逝けるように…。
「…ぁ…?お兄ちゃん?お兄ちゃん、お兄ちゃぁんっ!!うわぁぁぁぁんっ!!」
「ごめんね、リン。怖かったね。…今、助けてやるからな…?」
落ち着かせるように撫でてやると、助けると言ってやると安心したように泣き顔は笑顔になった。同時に引き金を引いて、生命を維持する辺りを撃ち抜いた。
その笑顔のまま、リンは完全に機能停止した。

「なんかむかつく。兄さんソイツに優しすぎ。
いい加減にしてくれないと兄さんでも許さないよ?」
羽織ってきたロングコートをリンに掛けた。流石に素っ裸で放置は心が痛む。その行為が更にレンの怒りに触れたらしく表情にまんま出ていた。
「別に構わないだろ?妹の最後なんだから。
それよりこれで俺達二人きりなんだろ?」
「…………」
「…むくれるなよ?なら、レンのして欲しい事なんでもする。だから、な?」
銃を返してレンに口付けをするもなかなか許しを得られない。なんでもする、そう言うとレンは徐に机に乗り上げ股を開いた。
「なら、許してあげたくなるくらい可愛くなってよ。まずは俺の舐めて?」

[*vorn][hinten#]

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