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レンカイとカイレンのお部屋
悪魔の虜A*(R18)《カイレン》

アイツに…兄さんに放置られてから、俺は何とか逃げ回っています。

まず口論となった二段ベッドの件ですが、俺はよくよく考え、上に移る事にしました。
兄さんは『逃がさない』と言いました。なので、上に上がった瞬間に梯子を引き上げる事にしたのです。
流石の兄さんも、そんな時は諦めるようです。

普段も必ず誰かと居ます。一人きりだと羽交い締めにされそうで怖いので。


なのに…。


なのに…っ!!



突然思い出したかのように、あの悪魔は俺が唯一、一人になる時間を狙ってきました。






「うわーヤダー!!放せーっ!!」
「いてっ!この、暴れんなよっ!?」
狭い浴槽内。バシャバシャとお湯が跳ねまくります。
そう、この家に男は俺達しか居ないので、必然的にお風呂の時間は一人なのだ!!
「やだやだぁこの悪魔!!俺に触るなあ!!」
「あーっうっせぇ!!黙って犯されろ!!」
相変わらずこのカイトはとんでもなくさらっとこんな事を言う。…最早何処かで何かのウイルスに侵されてるんじゃないかと思うよ…。
「やだ、たすけ

んぅう!!」
叫んで助けをと思えば遠慮なく口を塞がれ舌が入ってくる。壁に強引に押さえ付けられた頭が痛い。顔を反らして反抗を試みようとするがこのカイト、半端ないパワーの持ち主です。
「んっ…ふぁ…んんん!!あぅ…んー…っ」
「…はっ…。やっと大人しくなったな…。
お前オレの事好きなんだろ?なんで拒むんだよ?」
「んぁ…やぁ…っ!!ああぁ…!」
首にある小さな喉仏を強く噛まれ声が上がる。お湯で濡れた肌を、兄さんの手が滑っていく。
「あ…あ…んっ!!やだよ…もうアンタに触られんの嫌なんだよぉ…っ!!あんっ!!」
「………」
舐めるように喉仏から舌を滑らして、辿り着いたのは胸の突起。吸い付いて、硬く尖らせてから舐めたり歯を立てて弄ぶ。
「やんっ…あっ!いや、そこやだ…放して…!やだって言ってんの、聞こえてんだろ!?やだって…や…あぁんっ」
「お前、こっから何か出るようにちょっと改造して貰ってこいよ。舐めるのが楽しめるようにさぁ」
舌で舐め上げ、気付けば片方も指で弄られていた。同時に触られている…。そう認識すると脳髄まで痺れが走る。
「や…そんなの…ヤダ…っ無理…」
「裏通り行けばそんな改造屋腐る程居るだろ?決ーめた♪今度調べて連れて行ってやる」
「あっああ!いづっ…やだ、歯を、たてないで…あ、んあっ!!兄さん…兄さん…!!」
耐えていた自我が壊れ始める。
嫌いだと泣き叫んでも体は求める。熱が高まっていくこの体が恨めしい…。
「レン…。……」
「やだ…も、ヤダよぉ…っうっく…ふぇ…」
体格差もあって、俺は兄さんの頭にしがみついて本気で泣き出してしまっていた。
何か言おうとした兄さんの口が微かに動いて、何も言わずにまた胸の愛撫を始める。
「にいさん……お願い…やめて…」
「……」
「…兄さん…?」
俺の拒絶を完全に無視して事に至ろうとしているのか…。何も言わなくなった兄さんの存在が弱く感じて…。温かいお湯の中で冷たさを感じた。
「兄さん…何か…言ってよ…。
なんで黙っちゃうの…いつもみたいに罵詈雑言でも言えよっ!?」
「普段から…お前に酷い事しか言ってないみたいに言うなよ…」
しん、と静まる浴室。寂しそうな声色が似合わない兄さんは、それでもずっと舌を這わせて愛撫を続けた。
「お前さ…」
震えながらも快感を拾い、頭がすでに熱に浮かされ甘い声しか出せなくなって…。
そんな風にしてくる張本人は先程から俺を呼んでは黙り、また愛撫をしての繰り返しで…。

そんなんで…満足出来る訳がない…。

「にい…さんっ!!言いたい事、あるんなら…言ってよ…」
「………。
なんで、お前オレに触られるの嫌がんの?」
そんな事聞く兄さんの顔が見えない。だって耳元で囁かれたから。
その低い声に背筋がゾクリと震える。
なんでと聞かれて、考える必要なんてない。最初から俺の中での答えは一つだから。
「…こんな、オレがこんな性格だから、やっぱ幻滅させたのか…?オレ、レンに嫌われたのかな…」
弱々しい兄さんの声。本当にそう思ってくれてるのか不安になる。
こいつは悪魔みたいな奴だから台詞と顔とが合ってないなんて事は日常茶飯事だ。

…なんて、疑っていても仕方無い…。

「…嫌いなんじゃない。でも嫌なんだ」
「どう違うんだよ」
「…また、放置プレイされんのヤダから…」

この前の事軽くトラウマとなってます。正直言いますとちゃんとイカせて欲しかったんですよ俺は。
「放置されるの嫌か?」
「当たり前だろ…!?こっちはなぁ!!すっっっごく期待したんだからな!?なのに…なのに…寸前で放置ってこの悪魔ぁぁぉぉっ!!」
思い出して頭に来て、思わず平手打ち。パァン!!と軽快な音が浴室という事で超鳴り響いた。
「あ」
「ってて…このガキっ!!」
悪魔が魔王へと進化を遂げた。ヤバイと思って湯槽から飛び出そうとして背後から羽交い締めにされた。
「ヤダヤダヤダ!!ってぇっ!な、何当ててンだよ!?変態!!放せバカ!!」
「犯される事に期待するガキに言われる筋合いはねぇよ。そんなにイカされたいんならお望み通り散々イカせてやるよっ」
「ちょっ!!やだ…まっ…て…んあっ!」
やー!!これマズイって、後ろからなんて絶対抵抗出来ないし!?
「あ、あっ!いやぁ…触るな…あ!」
均整の取れた身丈に合った長い左腕。その腕の中にすっぽり収まる自分。左手指はその体勢のまま器用に胸の突起を掠める。
「お望み通り…可愛がってやる。だから、嫌がんな…」
「やぁっ!!手…手…!?」
身動きの取れない俺に遠慮なく、右手が俺の中心を握る。外させようと手を添えて掴むと、俺の手ごと上下に動かし始めた。
「あっあっ!!ああんっ!!嫌…ダメっ擦らないで…っ」
「なぁレン?今お前の扱いてんのはオレの手?お前の手?どっち?」
「んっあふぁっ…わかんない…わかんないよぉ…んん!!あぅ!?」
「…じゃーさ、どっちのだったらイイ?オレ?お前?」
上も下も、過ぎたる愛撫で電脳がパンクしかけている。そんな状態では理解出来るものも理解出来ない。
ぼんやりとする頭の中は、本能だけしか機能していなくて、それをそのまま声に出す。
「あ…ぃさ…ん…っにいさんの…てが…あっ!
兄さんの手が良い…っにいさぁ、ん!」
「言えるじゃないか、良い子になったなレン?」
熱を吐き出すように叫ぶと、兄さんが俺の頭を撫でた。その手は大きくて熱い。心地好さに瞳を閉じる。
「兄さん…兄さん…!好き…好き…なの…あああっ!!」
理性の飛んだ言葉に、嘘は無かった。
本当は好き、大好き。出会う前もその後も変わらない、兄さんが好き。
「本当かぁ?レンってオレが好きなの?オレの体が好きなの?答えを間違うと大変な事になるからな?」
かぷって肩を噛まれた。強く歯は立てず、甘噛みのそれはそこにも熱を生む。
「ん…両方…っ!兄さんの事も……その、体も凄い好み…です…

んあ…、はぁ…っ兄さん…もうっ」
「…予想外の答えだな…。もういいや」
その突き放したような言葉に絶望感が芽生える。

また、置き去りにされる…?

「やだ…やだ兄さん!!ちゃんとイカせてよ!?
イカせてやるって、言ってくれたじゃんかっ嘘つき!!」
汗かお湯か涙かわからないものが頬を伝ってぴちゃんっと湯の中に落ちた。快楽と悲しみとで心臓がバクバクしていて苦しい。
「勘違いすんなって…ちゃんと、最後までイカせてやるよ…。

わかりづらいよな…、悪い…」
俺の頭の上に、兄さんの顎が乗る。与えられる重みは不思議と安心した。

指が、そっと双丘の割れ目にそって進んでくる…。
弄られ、早くして欲しくて…。
どうにか兄さんの欲情を誘えないかと俺を包む腕に小さな手を添えた。濡れた肌はつるりと滑って、俺は兄さんの腕の中でバランスを崩しカクンと湯槽に身を沈めそうになって…。
「やっ!あああああああっ!!!?」
「ば、バカっ!いきなり動くんじゃねぇよレン!!」
後孔で遊んでいた兄さんの指がいきなり二本も入ってきた。痛みと持ち望んだ刺激に割れんばかりの悲鳴じみた声が上がる。
「っこのバカ、久々だろうから…慣らしてやろうと思ったのに…。人の気遣い無駄にしやがって。
そのまま喘げ!!」
「ひやっ!!や、や、やんん!!あん、あっ!いやっ、そんな、指…うんっ!?にいさ…にいさんっ指がぁぁ!?中うごうごしてるっ!!んん、イイ!!
もっと…奥…」
浴槽の縁に手を付いて、バランスを崩さないようお尻を突き出す。遠慮なんて知らない、兄さんの指が三本になる。
「レン…お前が欲しいのは、奥じゃなくて此所だろ?知ってるんだぜ?」
「っっぅ!??きゃああぁっ!!やだ、やだ、なに、其処って…?」
兄さんの指が中の、ほんの少しの一点を押した。訳のわからない、感じた事の無い電力が全身を駆け抜ける。
「一人でした時此所見付けられなかっだろ?
こないだは、わざと外したしな。

今日は特別だ。味わった事の無い快楽教えてやるよ」
其処を延々と弄る。兄さんの指の腹が其処を擦り、爪が痛みと共に掠る度熱い喘ぎが響く。
「あん、あんにゅあっ!!にーさ…にーさぁぁん!!
指もう…もう嫌!!兄さんの、挿れて…あっ!!」
「にゅあって…なんて意味だよ…?辛いんだろ、先イッとけ」
「やだやだやだ…兄さんと一緒じゃなきゃ絶対やだぁぁ…っまた、置き去りにされるの、やぁぁ…っ!兄さん…わがまま、聞いて…?」
首を横に振る。長めの黄色い髪から水滴が飛び散り、毛先が頬に張り付く。そんな事も気にならず、ただただそう泣き叫んだ。
「…悪かったって…。よっぽど辛かったんだなアレ…。(まぁまたするけど)じゃ、挿入るからな?」
「んあっ!あ…あ…」
中から兄さんの存在が消えた。でもその感触は忘れられない…。
「力抜いて…息吐いて…楽にしろ…。
出来るだろ、イイ子なんだから…」
優しく甘い声が耳を通り越して脳に直接聞こえる。
言われた通りにしてみるけど、体は上手く言う事を聞かない。
「恐がんなって…一回挿れた事あるんだから大丈夫だって…。

我慢しろよ?」
絶対に何があっても逃げられないように腰を掴んで、奥へと進めてきた。
「あ、あああっ!!ああっ、兄さんのっ…んあーっ!あ、あ、痛っ、にい、にいさんっ!やだ、知らないこんなっ!前こんなに大きくなかった…っやああー!!」
「そりゃ、今生きて動いてるからな…っ。熱も昂ればデカくもなるって!つぅか狭っ!
奥までちょっと無理矢理行くからな、舌噛むんじゃねぇぞ?」
ズブズブと奥へと目指す兄さんのぺニス。
起動前の兄さんのなんか、比じゃない。マジ、壊れる…っ。
「ん、んんっ!!だめっ、それ以上、…来ないでぇ!!」
「こんな状態でやめられるかっ!?きっちり咥え込め!!待ってたんだろ、オレが中で暴れ回るのを!?」
「あ、ん、あ、ん!!も、…其処…それ以上…奥無いよぅぅ…っ」

当たる。

兄さんの塊が。

奥の深い壁に、ゴツゴツと当たる。

例えられない快楽。

気持ち良すぎて…呼吸を忘れる…。

「壊して欲しいんだろ?
この壁突き破って中の大切な部品に、オレの精液流し込んで欲しいんだろ?」
「んん、壊さ…ないでぇっ…。壊れたくない…っ壊れたくないよ!!
壊れたら、兄さんと一緒に居られなくなる…!」
場合によっては二人とも消されるかもしれない。会えなくなるのは、嫌だ。
「…なら、壊れる前にイってしまえ…。オレも一緒にイってやるから…」

優しい…。

あの兄さんが優しい…。

セックスの時だけ優しいのって…反則…。

余計に堕ちていくだけじゃんか、悪魔の腕に…。

「にい、さん…っにいさぁんっ!!
あああ――――――っっ!!」
「…っくぅっ!!」

声と己の熱を吐き出す。
体の中に、兄さんの熱い液体が注がれるのがわかった。


それから先の記憶は無い。
ただあんだけ騒いでたのに誰も来なかったのが不思議で仕方なかったけど…。

気付いた時は布団の中で。俺は兄さんに抱き付かれて寝ていた。
寝息をたてる兄さんは、あの起動前と変わらない綺麗な寝顔で。違うのは温もりがある事で。
起こさないように抜け出そうとしたら、どうやら狸寝入りをしていたらしい兄さんに更に胸へと引き寄せられた。

「…起きてるなんてズルい」
「ヤるだけヤって離れようとするお前が悪い」
「上にいるじゃん」
「許さねぇ。セックスした時は一緒に寝るんだ」
「……もう、放置しない?」
「する」
「即答かよ最低だなおい!!」
「あー、いーじゃねーか…。その方がお前感度あがんだろ……。一回一回丹念に犯してやる」
「さらっと言うなっつの!!こら放せ!!

寝るんじゃねー!?放せバカ力!!絞め殺す気か!?」






どう足掻いても振り解けない。
抜け出そうと足掻くほど深みにハマる。
抗う事が馬鹿馬鹿しくなるくらい、快感と言う薬が体全体に染み渡る。

この瞳と視線、腕とか指とか。声が甘く束縛する。
堕ちた先にこの人が居るのなら、地獄もきっと悪くはならないはずだ。



――――――――――――――――――

(反省のこと)
兄さん…今まで一言もレンに好きって類言ってないな…。
どうなるんだろねこの兄弟…。カイトの口調が嫌いになっちゃったよ…orz

[*vorn][hinten#]

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