LS(R18) 10 飛んで火にいる夏の虫とはこいつのことだ。 鴨が葱をしょってやってきたでもいい。 なんにせよ、面白いことになった。 しかも、現時点でこいつの殺生与奪は俺が握っている。 小川は今泣くのも時間の問題という顔をして途方に暮れている。 さあ…どうしてくれようか。 「先生、本当に…本当に…申し訳ありませんでした。僕何でもします。だから、一度だけチャンスをいただけませんか。」 無言のまま小川を眺めていたら、数分後、ようやく小川が切り出した。 「何でも…ねえ…。」 ああ、面白くなってきた― [*前へ][次へ#] [戻る] |