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LS(R18)
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「名誉棄損というのはある程度具体的な内容でないと犯罪は成立しない。そうだな具体的には、おいそこのちっこいの。」

今は刑法の時間。教壇に立つ樋口先生の説明を僕はノートに書きとめるのに必死だ。

「お前以外にだれがいるんだよ。」
「ふぇ?」

さっきまでと異なり、自分のすぐ真横から樋口先生の声がすることに気づき僕はふっと横を見た。

「そう、お前だ。ちっこいの」
「なっ!!」

教室のそこかしこでクスクス笑い声が聞こえる。
僕があっけにとられている間に先生はさっと教壇にもどり説明を続けた。

「○○県民はちっこい。とか言っても駄目だ。今みたいにある程度の特定性を持っている場合に初めて名誉棄損の成否が問題になる。」
教室中がなるほどという空気に包まれる。

なるほどじゃなーーーーーーい!!

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