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短編
伝説の腐男子 〜作戦その1〜
ある時はクラスメイトの中に。
ある時は暴走族チームの中に。
またある時はバンドマンの中に。

気づいた時には、全ては彼の手の中。

彼の思うまま、みんな躍らされているのだ。

そう、彼は……



伝説の腐男子



あぁ、長かった。

ずっと待ってたんだ。

あまりに非現実的すぎて、半ば諦めかけていた、でも諦めきれなかった存在。

王道転校生!!!!



作戦その1
副会長を惚れさせろ!



「…君が松島くんかな?転校生の…」

ああ、やっぱり見にきて良かった!

案の定、あんまりな王道くんの見た目に完全に引いてる副会長。

「おう!松島尚樹だ!ナオキって呼んでくれよな!」

「ああ…うん、、」

王道くんは流石としか言いようがない。

何の指導もいらない完璧な王道転校生ぶりに関心する。

対して副会長のなんと情けないこと!

王道くんの勢いに笑顔を引き攣らせている。

「仕方ないな…」

こんなこともあろうかと事前に調べはつけている。

俺は用意していたサッカーボールをポスっと地面に置いた。

「あーぶなあぁあーーい!!!(いっけぇええぇぇぇええ!!!)」

渾身の力でボールを蹴る。

もちろん王道くんの頭を狙って。

「あだぁっ!!!」

狙い通り王道くんに当たった。

ナイスコントロールおれ。

「えぇ?!だ、大丈夫??」

頭が吹っ飛ぶ勢いでぶつかったボールは、王道くんの頭ではなく、そのもじゃもじゃのヅラを吹っ飛ばしヅラごと茂みへと消えて行った。

「いったぁ…、なんだよ一体…」

「君…すごく可愛いね」

「は?!」

頭をさする王道くんの頬にチュッと口付け、副会長は柔らかく笑った。

調査その1
副会長は極度のメンクイ


作戦成功。


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あきゅろす。
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