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『香奈の部屋』

こうなったら智恵さんは嫌でも止まらない。
そしてこの日もまた、私は遅くまで智恵さんに弄ばれ続けた。





「次、あれに乗ろう!」

夏休みのある日。
智恵さんと遊園地でデート。
…不思議なことにちゃんとしたデートは久々な気がする。
一応結構な頻度で会ってるはずなんだけど…その殆どがエッチばかりな気が…。

「えっ、あれ…?」

智恵さんが指差したの高い建物。
横に長い椅子に座った人達が、その頂上付近から一気に落ちるのが見える。
どう見ても絶叫マシーンの一つ。
私が絶叫系が嫌いなのは智恵さんも知ってる。
さっきも既に幾つか絶叫に乗った。
私の怖がる姿が何とも言えない快感らしくて…智恵さんのドSっぷりを改めて感じた。
それなのに拒否もしない私のドMっぷりもどうか思ったんだけど…。
ちなみに、智恵さんは絶叫系は大好きらしい。

「ほら、行くよ。」

繋がってる手を引かれ、私達は次のアトラクションに乗る。





他にも様々なアトラクションで遊び、暗くなってきた。
そして、締めはここ。

「きれ〜い…。」

観覧車。
ライトアップされた景色が幻想的で美しい。

「観覧車なんて久々に乗った。」

私も久々。
久々だと結構楽しいもんだね。
…でも、ちょっと…。

「何やってるの、智恵さん?」

私の脹ら脛を触り…更にはスカートの中にまで手を入れてくる。

「気付いちゃった?」
「気付かないわけが無いもん。」

そのセクハラをしている手を掴み、外へ出す。

「ここでしたら絶交だから。」
「しないよ。ただ濡れてるかチェックしようとしただけ。」

幾らドMだからって絶叫系乗って感じたりはしないって。

「じゃあ、ホテルでは一緒に楽しもう?勿論、智恵さんの好きな通りに。」

この遊園地は二人の家から少し遠いところにある。
だから、一泊して明日に帰るつもり。

「たくさん可愛がってあげるよ、茜。」

夜景がよく見える観覧車の中、私達はキスをする。





翌日の朝。
智恵さんの隣りで目が覚める。
勿論、二人共裸。
昨日の言葉通り、たくさん可愛がられて…そのまま意識を失ってたみたい。

「目が覚めた?」
「…うん。」

智恵さんは既に目が覚めてたみたい。
私が起きたのを確認して抱き寄せてくる。

「いい夜だったね?」

そして、キスをしてくる。
智恵さんとお泊まりをしたのは初めて。
遊園地で遊び疲れてた私と違って、智恵は元気だった。
…獣だった。

「ねぇ、茜。」

唇が離れ、名前を呼ばれる。
同時に…私の恥部を触られる。

「昨晩もたくさんしたのに、まだしたいの?」
「幾らしてもし足りないよ。…聞きたいんだが、茜の処女…奪っていいか?」

智恵さんが私の恥部を開き、指を少しだけ入れられるのがわかる。
何度もエッチはしてるけど、お互いに膣内までは弄ってない。
処女を奪うかもしれないのが怖いから。
だから、二人とも未だに処女。

「智恵さんの好きな通りに。でも、これが男性に穢されてない証拠でもあると思ってるから。私は智恵さんだけのものだもん。」

キスをする。

「…それもそうだね。大切な処女…これからも大切にしてくれ。」

私の恥部から手を離し、上に覆い被さる智恵さん。
そして、あそこ同士が触れ合って…。

「あぁんっ!」

二人の甘い声が響き渡る。





早朝なのに一回、その後に一緒に入った風呂場でも何回か。
急いでチェックアウトし、帰路へ。

「ますます二人の愛が深まったね、茜?」
「…と言うより、智恵さんはますます変態になってるから。」

電車の中。
立ったまま智恵さんの腕に抱かれている状態。
…ちょっとだけ周りの目が気になる。

「夏休みはまだあるけど…宿題もやんなくちゃだよね?」
「じゃあ、私の家に…。」
「図書館で頑張ろうね?」

私の言葉に拗ねる智恵さん。
智恵さん家に行ったら…ねぇ?
でも、智恵さんだったらもしかしたら図書館でも…と思うとちょっと…。

「あ、そうそう。もうすぐ近所で夏祭りやるみたいだから。茜も来ない?花火とかもあるし、昔の友達にも紹介したいし…。」
「花火は見たいけど、紹介はしなくても…。」
「…なる程。茜を取られるのも嫌だし。」

百合な子なんて実際にはあまりいないと思うけど…。
だから、私も変な目で見られるのはちょっと避けたいとは思うけど…堂々としていれば案外大丈夫なことなのかもしれないね?

「茜の浴衣姿もきっと可愛…。」
「浴衣なんて持ってないよ?」

今まで着たことない。

「なら、明日買いに行くか?」
「お金なんてもう無いよ。」

今日で昔から貯めてたお小遣いが結構減っちゃった気がする。
勿論、浴衣を買う余裕なんて無い。

「やっぱり、バイトとかして…。」
「だ、ダメだって!バイトなんかしたら、他の人に何されるか…。」

一体何の心配をしてるんだろう…?

「なら、一緒にバイトする?」
「一緒に…。…それも悪くないかもね…。」

智恵さんの笑顔に感じた悪寒。
一体何が悪くないかと気になったけど…聞くのも怖いから聞けない。

「でも、智恵さん。大会も近いんじゃないの?」
「他人事に言うけど、それは茜もだろ?」

どうせ私はレギュラーじゃないから出ないもん。

「正直言って、大会なんて興味無いしさ。茜が応援してくれるなら頑張るけど。」

私の髪を撫でる。

「うん。ちゃんと応援するよ、私は。」

同じコートに立つことは出来なくても、応援は出来るから。

「茜…。」

顔を上げられ、キスされる。
って、ここ電車の中なんだけど!?

「ちょ、ちょっと、智恵さん!」
「堪らずについ…。」

つい、って…。
周囲の目は気にしないようにしよう。

「プールとかにも行きたいね。」
「私の水着姿が目当て?」

智恵さんは笑う。
どうやら図星みたい。

「取り敢えず、明日は図書館で宿題ね。勿論、お触りも無し。」
「はいはい。茜と一緒にいられるだけでも幸せだから。」
「…うん、私も…。」

私達の夏休みはまだまだ長い。






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あきゅろす。
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