Story
夏目友人帳パロ(斑→レイコ)5 ※ちょっと原作沿い
次の日もやはり、レイコはその木の下に来た
「こんにちは。斑。」
昨日も言った通り、力を吸われそうだ。
「あなたが言ったんじゃない。“斑がいい”って。」
「言っていないだろう。ましてや、そんな会話もしていない。」
「あはは、冗談よ。安心して。ちゃあんと“斑”って読んであげる。」
だから違うと言っとろうに。
「…それにしても、本当に飽きないのか?こんな何も無い丘の上に毎日来て。」
「飽きないわ。多分これからもずっと。」
ずいぶんとハッキリ言うんだな。
「だって斑がいるもの。」
そのとき、レイコは“可愛らしく”にっこりと笑った。
なんだか胸が疼いたが、無視した。
少し二人で昼寝をして、体力が回復したところでレイコは唐突に切り出した
「ねぇ、私だけが名前で呼んでるなんて不公平じゃない?」
「仕方ないだろう。お前が勝手に私の事を名前で呼んでおるのだ。私は関係ない。」
「なによ」といいつつ、プッと顔をレイコが膨らましたので鼻で笑ってやると、女でひょろひょろのあいつからは想像も出来ないような鉄拳が繰り出された
「いいじゃない、そんなに嫌な事じゃないでしょう。」
寛大な私は、やつの我侭をすこし許してやることにした。
「…まあ、気が向いたら……な。」
「気まぐれよねぇ。私もよく言われるけど。」
他愛もないとおもった。
それだけだがな。
普通だったのだ。このときは。
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