友達は目が紅い 第三話 3−3 それから、三人はカリミスの家に向かって歩き始めた。 「それにしても」 歩きながらはるかが言った。 「どうしてあいつは自分の妹を迎えに来ないのかしら」 それには、彩花が答える。 「ああ、カリミスさんは、家で料理を作るそうですよ」 「料理?ああ、だから、この前、料理の作り方聞いてきたのね」 はるかはその後、「劇物にならなきゃいいけど」、と呟いたが、誰にも聞こえなかった。 はるか、フレバ―、彩花の前には、一軒の家が建っている。 「あいつ、こんな所に住んでたんだ。私の家からすぐじゃない」 「はるかさん」 「ん?どうしたの」 「はるかさんは、カリミスの事が嫌いなのですか?」 はるかはフレバ―に笑みを向ける。 「まあね」 そのとき、玄関の扉が開いた。 「おい、はるか。ばっちり聞こえてるぜ」 出てきたのはこの家の主、カリミス・アーレット。 「あら、盗み聞き?随分いい趣味してるのね」 「褒めてもらって嬉しいぜ」 彩花は、不思議そうにしているフレバ―に気付いた。 「どうしたの?」 「どうもこの国の言葉はよくわかりません。はるかさんとカリミスは仲がよいんでしょうか?悪いのでしょうか」 「さあ。言葉というよりは、二人の性格の問題だと思うけど…」 これには彩花も首を傾げるしかない。 カリミスは、はるかとの会話に区切りを付けると、言った。 「さてと。よく来たな.」 「うん。私は来たよ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |