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友達は目が紅い
2−4
 真喜は窓の外を見る。そこには綺麗な満月が昇っていた。
「ちょっと聞きたい事があるんだけど」
「聞きたい事?」
「昨日さ、魔法を使って、失敗しなかった?」
 彩花は心底驚いたといった感じの表情を浮かべた。
「やっぱり、北浜さんだったんだね」
「どうして、知っているんですか」
 真喜は少し考えて行った。
「じつは、昨日、ぼくの友達が行方不明になったんだ。それで、家に行ったら、魔方陣の掛かれたマットがあったんだ」
「魔方陣?」
「そっ。多分、デザイナーがどこかで見たデザインをそのまま使ったんだろうね。それが魔方陣とは知らずに」
「それで失敗したんだ。私が下手だから、魔方陣に引っ張られて…」
「たぶん、匠は北浜さんが魔法を使ったのと同時にマットもふんだんだと思う」
「じゃあ、きっとあそこです」
 彩花は走りだした。


 ピーンポーン

チャイムの音で匠は目を覚ました。カレンダー付きの時計を見ると、6月4日、16時5分と表示されている。
 つい先程、家を出ようとしたはずなのに、制服を着て、ふとんで寝ている。

ピーンポーン

 再びチャイムが鳴った。匠は山のように疑問があったが、とりあえず起き上がると、玄関へ向かった。
「こんにちは」
 扉を開けると、はるかと公太がいた。
「公太、はるか。どうしたんだ」
「匠、目が覚めたんだね」
 はるかが嬉しそうに言ったので、匠は首をかしげた。
「どうゆうことだ」
「匠くんは、貧血で倒れたのよ。だから、がっこ終わってからお見舞いに来たの」


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