年上の吸血鬼
彼の説明書
私の彼はいつも夕方にならないと外に出ない。
…いや、出ないんじゃない。出られないんだ。
だって、吸血鬼だから。
本や資料などでかいてあるとおり、吸血鬼は朝が苦手なのだ。
その他にクロスのピアスにクロスのネックレスなどの十字架も苦手。
ニンニクだって苦手。
…まんま吸血鬼だなあ。
と、思うくらい彼はそのものだ。
見た目は人間とは変わらないけど‥
人間とは違うものが彼には必要だった。
人間の血液。
体中を這い回る赤い赤い液体。彼は、それがなければ健康状態が保てない。
他の吸血鬼はいろんな人間の血を無作為に判断し、貪るのだが、彼は高貴な生まれらしく、血に関しては美食家。
複数の人物からの採取は出来ない。
高貴な吸血鬼達は1人の清き血を匂いで嗅ぎ分け、その1人の人物が何らかの事故や病気などで死ぬまで血を少しずつ採取し続ける。
彼はその吸血鬼特有の優れた嗅覚で
平凡な私を見つけ出した
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