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洗いっこ(コラボ) LP

「失敗したな」

ベトベトの自分の身体を見下ろすと草や砂の付着した酷い有様だった。

多分だが、アオカンの経験はどちらにもなかったのだろう。
勢いのまま性急に繋がることだけしか頭になくて、こんな無人島の空の下ではシャワーもタオルも身近にはないと
後になって気が付いたのだ。

「幸い 人の目もないことだし、湧き水の近くにあった泉で身体を洗うか」という男の提案に頷く。
月夜の明るい中をマッパで歩くなんて経験はこんな場合でなければ出来ないことだろう。
男があまりにも堂々と歩くから自分も後に続いたのだが、本当なら恥ずかしくて堪らない行動だと思う。

記憶をなくしていることと、同じく記憶のない男と無人島に2人だけという異常事態が現実感を奪い、どこか感覚を
麻痺させていた。

目の前を歩く男の体はしなやかな筋肉で覆われている。
魅せる為だけの見栄え良く鍛えたものではなく、実用的な使われ方をしているものだ。
分厚いばかりではないその筋肉は俊敏性に富んでいるのだろうなとぼぅっと眺める。
その背中に刻まれているのはジョリーロジャーを模した刺青。つまり、この男は海賊。その鍛えられた肉体も当然なわけだ。

ごついばかりの自分と違って綺麗だなと見惚れていると、不意に男の背中が止まる。
それで我に返ってみれば いつの間にか目的地に辿り着いていた。
泉まで遠くない距離とはいえ、その間を無言で歩いていたようだ。
だが男は気にしていないらしく、さっさと泉に近付くとちゃぷりと足を突っ込んだ。

(我が道を行くタイプだ)

馴れ合わずに自分ひとりの判断で行動することに慣れているらしい。
言うなれば、命令に従うよりは命令を下す立場に向いていそうなタイプだ。
そんなことを考えていると、ぼけっとしてんな、動くのがたるいなら洗ってやるから来いよと呼ばれる。
・・・別に、体が怠いとかそういうわけじゃなくて、あんたに見とれていただけなんだが、それを口に出せなくて黙って
彼の言葉に従った。

近付いた彼から手を引かれ、男と同じように水中に足を踏み入れる。
手振りで座るよう指示されてちょうど横に張り出していた岩に腰を下ろした。
彼と違っておれは命令に従う立場に向いているっぽい。

――そう。誰かの側で補佐をするのが適正な気がする。
それが彼だろうかと思う思考は足に掛かった水の冷たさで霧散してしまった。

「夏島でも夜の水浴びには少し冷たいかな」 
と、口に出したのは幾分照れ隠しがあった。
汚れたおれの足を臑から膝へと男の手が水を掬っては洗い流していくのを眺めているのは照れくさいのだ。
どちらのものとも判別つかない体液がぬるぬると水で流されていく。膝から上、内腿に触れられると ぴくりと脚の筋肉が震えた。
洗う動きのはずが愛撫にも思えて眉を顰めて目を閉じる。
だがそうしたことで余計に彼の手を感じてしまい、俯く唇から吐き出す息が震えてしまう。
ん、ふ・・・、と呼吸の合間に声が漏れてしまいそうだ。

「顔を隠しても纏ってる空気が違うぜ?」

隠しようがないくらい感じてしまっているのを指摘されて、羞恥を覚えるよりも先に火が着いてしまった。

「っ、あんただけ、ずるい。・・・おれにも、」

洗わせてもらうと言い切る前に目の前の相手に手を伸ばす。
触れたのは屈んで立っていた男の腰だ。
おれの脚を擽るように撫でる手に対抗して何度か彼の足に泉の水を掛け流していたのだが、とうとう、堪えかねたおれは
前屈みに泉の中へ倒れ込むように膝を着いた。

そのまま、目に付いた男の性器に舌を這わせる。
そこは 洗っていただけのはずなのに欲情を伝えて勃ち上がっている。
当然おれの息子も同じように反応していたがそれは洗うという名目の愛撫のせいだ。
記憶は無いが、こんな行為は初めてだと思う。だが躊躇わずに口に納め舌を使い頬の内側を使って熱心に擦る。
こんな、他にひとは居ないとはいえ野外で耽るはずのない行為におれは少なからず興奮していた。
既にまともな判断力は残ってなくて、さっきまでおれの中を穿っていたソレを夢中でしゃぶる。

「おい。口もいいけど、そろそろ突っ込ませろ」

言うが早い、おれの口から性器が引き抜かれる。
こちらが何か言う前に草の上に押し倒されたが、寧ろおれは積極的に男を迎え入れていた。






 青噛んで熟こう

野外プレイのススメ





 
――翌日、目を覚まして記憶を取り戻したおれ達は晴れて恋人となるのだが、この時の行動をローから聞かされるたびに
野外プレイに積極的に応じた自分を殴りとばしたくなるとは、その時のおれは知る由もなかった










予定とぜんぜん違ーう!書くと宣言した時は洗っているペンギンの背中に手を伸ばしたローから「洗ってやる」といわれて
お願いしたら胸やら腰やらいやらしい手つきで洗われて、じゃあ、おれもと向かい合って洗い合う→からのチュー→からの
そのままえっち の予定だったんです!!なのに泉になかなか着かないしそこで既につまづいてたのですが先にローが
泉に入っちゃうわ、ペンギンは洗われるだけだわで予定外すぎました。あえなく撃沈…
ちなみに林檎の曲、タイトルはそのものズバリ「本能」でした^^


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