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BL短編集
少しの勇気と甘え

「柊さん、死にそうなんですか?」
「は?・・・んなことねぇよ」
「嘘つき。身体が冷たいです!」
「冷え性なんだよ」
「なんで隠すんですかっ!?」
「お前が言ったんだろ」
「え・・・?」
「お前の血を吸うなって、お前が言ったんだろ。」
「それは、俺じゃなくたって他にもいるじゃないですか!」


「お前じゃなきゃ嫌なんだよ!」


腕を引かれて抱き締められた。
柊さんが怒ったとこ、初めて見た・・・。

「お前以外、喰う気なんてねぇんだよ」
「なら、なら!俺の血、」
「いいよ、無理矢理吸わせて貰う程落ちぶれちゃいないし」


「ちょっと黙ってください!」


「俺は!素直じゃないからっ!
きっと柊さんに迷惑ばっかかけてるけど!
俺、柊さんが好きです・・・!大好きなんです・・・!」

涙が零れてシーツにシミを作る。


「俺、柊さんに血吸われると身体熱くなって、
おかしくなっちゃうから恥ずかしくてっ・・・!」


「だから、別に吸って欲しくなかったわけじゃないの・・・!」


「わかったから。落ち着いて、駿」
「ひ、らぎさん、きいて。」
「きいた、もういいって、」
「柊さん・・・、」
「俺も好きだよ駿。」

俺も優しく笑う貴方が大好きです。

「柊さん、俺ね、血、吸って欲しい。」
「は?」


「柊さんに俺のこと喰べて欲しい・・・!」


「駿、それ。」

最高の誘い文句だわ。
そう言って俺の首に噛み付いた柊さん。



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