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BL短編集
血を吸うのに必要なのは、


「やだっ・・・て、ば・・・!」
「こんな時間にこんなとこ誰も来ないよ」

耳元で囁くこの変態。
俺を喰おうと噛み付こうとしてきます。
誰か助けて・・・!

店内には誰もいなくて、
カウンターに両手を押さえつけられてる俺の姿など、
誰も見ていない。
だがしかし。
だがしかしだな・・・!

「見られてなくたって羞恥心くらいあるんですよっ・・・!」
「いいじゃん、すぐ終わるし」
「んっ」

キスとかキスとかキスとか!!
何晒しとんじゃアホ・・・!
なんか口ん中入ってきたし!
熱いし、変な声出るし、

「ふ、んん・・・!」

あ、やば、力、入んない。

「大人しくなったね」
「や、てんちょう、」
「可愛いよ駿、すっげぇ美味そう。」

首に店長の吐息があたる。
身体が痺れたように動かない。
ぞくぞく、する。


肌を貫く牙が赤く染まって。


「ぅあ!?ひ、らぎさっ、ひっぁあ・・・!」



有り得ない快感が俺の身体を襲ってきて、
堪らず柊さんの背中に腕を回して爪を立てた。

気づけば柊さんの手は俺の腰に回されていた。


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あきゅろす。
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