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BL短編集
バイト中

現在18時、後30分


客足も少なくなり落ち着いてきた頃。
駿君が唐突に口を開いた。

「秋さん」
「・・・なに?」

少しびっくりして反応が遅れてしまった。

「今日何かあったんですか?」
「え?」
「いや、なんか今日ずっとそわそわしてた、ていうか・・・」

あ、気付かれてた。

そう。
俺はずっとそわそわしてた。
家に帰るのが待ち遠しいから。
できるものなら急いで帰りたい。
今すぐ帰りたい。
そんなわけにもいかないんだけど。

「駿君さ、」
「はい?」
「猫が人間になった、とか言ったら信じる?」
「え、そんなファンタジーあるんですか?」
「無い・・・はず」
「どっちですか?!」

苦笑しながら駿君が言う。

まぁな・・・。
猫が人間になったとか、
そんなん誰も信じないよなぁ。
俺も半信半疑だし。

何気なく時計を見た。
(後30分で終わるなぁ)


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あきゅろす。
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