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BL短編集
序章




桂木駿とは。




普通の高校生で、

普通の顔で、

普通のスキルで、

普通に生きて、

普通に住み込みのバイトを探し求めて、

普通に雇ってもらった、

普通の読書喫茶店の店員である。




一つ、普通じゃないとすれば。




「店長!!!なんでまたいるんですか!!!」
「飯食いにきた。腹減った。」
「ちょっと意味がわからないよ!!」




彼の部屋に店長が住み着いていること。

しかしこの店長も普通じゃない。

いやそもそもバイトに飯を強請るあたり
どこかのネジが欠陥しているが。



そもそもの人種が違うのだ。



だって。
彼の八重歯は鋭過ぎる。



まるで、牙のように。



架空上の怪物、ヴァンパイアのように。




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