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波乱上々
遠い目


カタン。
最後に置かれた皿に最後の品。

「完成、かな」
「うんちょっと待とうよ」

なに?
とかそんな可愛く首を傾げないで・・・!
俺もう貴方が受けポジだって気付いてるから・・・!
気付いてるから・・・!!
でも、でもね?

「器用じゃすまされんがな!!」

なんっじゃこりゃぁあ!!
なにこれ!
プロ!?
貴方プロ!?
もうあの食堂で出てるのと同じレベルだよね!?
びっくりだよ!
興奮するよ!!
いっそゴリラみたくウホウホ走り回ったろかあぁん!?

「それはちょっと勘弁してくれ」
「なんでお前冷静に残念な目で俺を見るの?!」
「お前が残念だから」
「この野郎!やるぞ!?俺は人間をやめるぞ輝!」
「いや、ちょ」
「ウホッウホッホモッウホッ」

静止の言葉も聞かずにとち狂ったゴリラ一匹誕生。

数分後。

そこには一人と一匹。
只々残念な目で一匹を見つめる一人。
もうそろそろ喉も疲れたし今更な羞恥心も湧いてきたし
筋肉痛確定になってきて涙目でチラチラ一人を見る一匹。
キモいの一言である。

無言で携帯を取り出す一人。
青ざめたゴリラ。

パシャッ

機械音と同時に雄叫びが。

「ドSめぇぇえええええええええ!!!!!」

俺の黒歴史確定の瞬間。

穴があったら入りたい?
生温いな。
俺なんてな。
穴があったらな。
埋まって掘り進めていつか化石となって持て囃されたいわ。
欲望に満ち溢れてたわ。




「けしからん!実にけしからん!」「はよ!もっとやれ!」

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あきゅろす。
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