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波乱上々
やはり、(蓮side)

と、そこに第三者の声。
今まで目を細めて俺を見ていた葛梨だ。

「いい加減離してやってください。」

途端、晴が目を輝かせて、

「輝!」

なんて。
・・・面白くない。

目の前の二人は仲睦まじげにドラえもん最強談義をかましてる。
出会った時間は俺とそんなに変わらないだろうに。
知らず知らず眉間に皺が寄る。

それに気付いたのかどうか。
再び晴が俺に目を向ける。

「放課後、わかりました。行きます」

少しの怒りと、
怠さを滲ませた声音で言う。

強引に手を振り払われる。

自分でも驚く程あっさりと。
するり、抜け出る手に縋る様に、
追いかけようとしたが出来なかった。
追いかけ掴もうとしたならば、
俺は殺されていただろう。
彼の中で。
殺されていた。

「それでは。」

葛梨の手を掴み、
ゆらりゆらり。
地に足が着いていない様な歩き方。

嗚呼、

「欲しい」


「けしからん!実にけしからん!」「はよ!もっとやれ!」

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あきゅろす。
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