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シリアス短編
Necrophilia (大谷吉継視点、夢主ヤンデレ、一部グロ有り)
「ぬしは何時になったら、三成のもとへ帰る」
「帰りませんよ。刑部さんが素直になるまで」

帰れと言えば帰らぬと言い、

離れよと言えば近付き、

嫌いと言えば好きと言う。


われは、この女がよくわからなんだ。


この女とは幼き頃からの付き合いというわけでもなく、ただ偶然同じ家中にいたというだけ、なのだが。
日頃の接点もあまりない。だが、何故かわれのことをよく知っている。友である三成よりも。

…まるで、一日中見られているような。

不気味でならん。早に出ていけ。

そう言えば、猫のようにすり寄る。全く、訳の分からぬ女よ…

「われはぬしに近付いて欲しくないのよ」
「それは、僕のことを思って言っているのですか?」
「やれ、そうではない。鬱陶しくてたまらん。出ていけ。」
「お断り致します。絶対に」
「…………」

流石に言い返す気力もなくなった。とりあえず、いつもの通り三成を呼ぶ。三成はわれが呼ぶと慌てて走って来る。…のだが。


「おーい三成、おらなんだかー」

呼んでも呼んでも、来ない。
三成を呼び続けるわれを見て、
見て、低く不気味に笑う。

「三成ならば、帰ってませんよ」
「どこからだ。教えよ」

初芽はまた低く笑う。
口元を歪ませ、狂気を纏って。










「もう永遠に、帰りませんよ?」









「どういうことだ…まさか、まさか…」
「ふふ…うん、そうです。私が、連れてってあげました♪」

無邪気な笑顔に狂気が滲む。

三成が…三成が、この女に、忍に、初芽に殺されて…!?

「何故、ナゼだ…何故三成を葬ったァァァァ!!!!!」
「何故って……あれ?何でだっけ…」

忘れちゃいました!と明るく言い放つ。
こやつ…何のつもりなのだ?
人のたったひとつの希望を、信頼を寄せる友を奪って笑って、何様のつもりだ。

「ぬしは…ぬしだけは許さぬぞォォォ!!!」

懐から短刀を取り出し、隣にいる初芽に向けた。
初芽は突然、表情を曇らせた。

「はぁ…この憎悪。家康様も感じられていたのですか…。なんと、哀しい。手に入れるために奪ったのに。ふたつとも、手に入れたいから…奪って……」
「ぬしは…、何を言っている」
「ああ、手に入れたい…欲しい、欲しい。あの人の心も、身体も、魂も。だから……」
そう言って、初芽は懐から赤黒い塊を取り出した。

それが何か、われは理解してしまった。

「ぬ、ぬしは…一体…、何を」
「安心なさって下さい。君も、三成の隣に飾って差し上げます。」
「ま、まて…われは






































イヤダ」














































「うふふふ、二人ともそのままの姿…ふふ、ずっと、見ててあげますよ…」







狂イ影、二ツノ魂、食ラウ……




あきゅろす。
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