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聖闘士星矢LC 短編
バレンタインデー マニゴルドより
2月14日……
今日はバレンタイン……
そう…バレンタイン……

「おー…水羽!」
『ん?あぁ……レグルスか』
「俺にはチョコくんねーの!?」
『んー…どうしようかなぁ…?』
「えー!!」
『ウソだよ。はいどうぞ』
「わーい!ありがとう!!」
『いえいえ〜』
笑顔で、レグルスに手を振り見送る
『フゥ…えっとぉ…レグルスに渡したから……えっとぉ…アルデバランと、エルシドと…シジフォスには渡したから
……あとは…アルバフィカと童虎とシオンと…アスミタとデジェルとカルディア……とマニゴルド…』

『あ、いたいた…デジェル!カルディアー!!』
「ん?あぁ、水羽か」
『はい、ハッピーバレンタイン♪』
「お!サンキュ―!!水羽!!!」
『いえいえ〜。んじゃね〜!!』

『…アスミターいるー…?』
「水羽か…どうした…?」
『ほい、チョコ』
「チョコ…?あぁ、いただこう…ありがとう」
『おぉ、アスミタが受け取るとは』
「…キミがせっかく作ったんだ、いただくのが礼儀というものであろう?」
『よく手作りだってわかったね…』
「キミから、チョコの匂いがしたのでな」
『おぉ…マジか………』
「あぁ」

『童虎ー』
「ん?おぉ水羽、どうしたのじゃ?」
『んー…?ほれ、チョコレート♪』
「おぉ、ありがとう!」
『いえいえ〜、あーシオンどこにいるかわかる?』
「シオンか…シオンは…おそらく…自分の宮におると思うぞ」
『そっか、あんがとー』

『シーオン!』
「ん…?あぁ……水羽…キミか」
『おう♪うわぁ…相変わらずすごい量のチョコだね…』
「あぁ…断りきれずに、この量だ……」
『あー…なるほど……』
「笑うな…」
『この量なら、1つぐらい増えてもあんま変わんないよね?』
「……ハァ……まぁ、いいか」
『はは、頑張って食べるんだよーw』

『あー…いたいた、マn』
巨蟹宮から出てきたマニゴルド…その周りには、女官と侍女たちがいた…
『………帰ろ……』
「ん?あ、おい!!水羽!!!」
『…なに?』
「…お前は俺にチョコくんねーの?」
『テメーにやるチョコなんてねーよ!!』

『…アールバちゃーん』
「…その呼び方はやめろと言っているだろう……」
『ほれ、チョコレート』
「……ありがとう…」
『…余ったからこれもやる』
マニゴルドにあげるはずだった、チョコレートをアルバフィカにむかって投げる
「…これは…ハァ…明らかにあまりではないだろう」
『…あまりだもん……』
「…ちゃんと、マニゴルドに渡してこい」
『はぁ!?ちがうし!!』
「はいはい…ほら、いってこい…」
『……じゃーね…』

『渡せと言われてもなぁ……』
そうだ…渡せと言われても、さっきのアレを見てしまったら渡すにも渡せない……
『……ハァ……耶人にでも渡してくるかなぁ……』
そうつぶやき、闘技場にいるであろう耶人のもとへ足を運ぼうとした、時だった……
後ろからふいと声をかけられた…
「あんな奴にやるのか?」
『……マニゴルド……』
そう、声をかけた人物はもともと渡すはずであったマニゴルドだった……
『なに…?』
「いやぁ…ただ、お前がいたから声かけただけだけど?」
『ふーん……』
「……ん」
顔を逸らしながら、手を向けるマニゴルド…
『…なにその手…?』
「…お前から…チョコもらってねーんだけど……」
『…だから……?』
「だから…そのチョコ俺にくれ……!」
逸らした顔を、私の方に向け少し顔を赤らめながら言った…
『……あんた、結構もらっているはずだけど…?』
「…もらってねーよ…」
『…は?』
じゃあ、なんだよ?あの女官や、侍女達の集りは…?
『………』
「…全部断ったんだよ…!!」
『……』
「お前以外のチョコなんて興味ねーからな……」
『ほん…と……?』
「あぁ……」
彼は少し照れたように、頭をかいた
「…俺に…くれるか…?」
『……』
静かにチョコを見てから、微かに微笑んだ
『もちろん……ハッピーバレンタイン…マニゴルド』
今度は思いっきり、優しい笑顔で笑って見せた
「…おう……ありがとう…水羽」
彼もその笑顔に笑って答えてくれた…
そして、マニゴルドはゆっくりと私を抱いて静かに
耳元で言った……
「好きだぜ」
私は、心の中でそれに答えた…

    私も好きだよ……

マニゴルドの胸の中でそう…
微笑みながら心の中で呟いた……

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