[携帯モード] [URL送信]
いろはうた



いろは歌という歌がある。



"いろはにほへと ちりぬるを


わかよたれそ つねならむ


うゐのおくやま けふこえて


あさきゆめみし ゑひもせす"



色々な解釈があるけれど、これを七文字ずつに区切って最後の文字を読むと、


とがなくてしす

……咎なくて死す


と読める。



もし、この詩を書いた人が、この言葉を歌に込めらて作ったのなら、僕はこの歌を作った人に会ってみたいと思う。


そして、この浮かび上がってきた言葉に意味があるのなら、無実であるのにも拘わらず、死んでしまったということなのか、罪科もなく、清らかに死んでいくということなのか、知りたい。


よくこのことで、あの人と話した合った。




"香りよく色美しく咲き誇っている花も、やがては散ってしまう。


この世に生きる私たちとて、いつまでも生き続けられるものではない。


この無常の、有為転変の迷いの奥山を今乗り越えて、


悟りの世界に至れば、もはや儚い夢を見ることなく、


現象の仮相の世界に酔いしれることもない


安らかな心境である。"



この歌は、あの人と俺を結ぶ、ただひとつの歌。


だから、僕にとって、いろは歌は、懐かしさにつつまれた、世界一大切な歌だ。

[次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!