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願い事


真実味のない心は、やがて砂となって溶けてしまう。

あぁ、君は、

何処にいるというのだろうか。

あの夕日か

あの海か

あの天に輝くひとかけらの宝石か




いや、

本当は知っているのだ。

君はもう、何処にもいないことを。

砂となって溶けて、

この自然界の中に紛れ込んでしまったことを。


本当は、知っているのだ。

知っているはずなのに、

悲しい。

辛い。

さぁーと、上から下へ、絶望が流れ込んでいる。

止まらない時が止まる。

回らない歯車が回りだす。

唇が震えて、あぁ、と思った時には、

もう涙は、


止まらない。


はちきれそうだ。

ねぇ、神さま。

もう一度だけ、それだけでいいから。

どうか、

あの人に会わせてほしい。


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