私立城聖学園(連載中)
20
ショッピングモールで買い物を済ませて、部屋に戻る。
今日の夜ごはんはシノのリクエストによりハンバーグだ。
それに合わせて、コンソメスープとシーザーサラダを作ろうと思う。
「ユウキ」
「どうしたの?タク」
なんだか神妙な顔で立っている。
「オレも手伝っていいか?」
「うん!!もちろん!」
えへへ…タクと台所に立つの初めてだ!
「今日、センコーに何か言われたのか?」
「え?」
サラダのキャベツをちぎっていたタクがいきなり話しかけてきた。
「シノも言ってたが、元気がなかったから…」
タクも気にしてくれてたんだ。
「別に何も言われてないよ!」
むしろ、優しい言葉をかけてくれた。
ほんとに暖かくて、なんだか甘えたくなっちゃったんだよね…
高校生にもなって、恥ずかしいな…
「ほんとか?」
「うん!」
「そうか…」
あっ、ちょっと気を抜いた顔になった。
「それなら、なんで…」
「あっ!!ハンバーグが焦げちゃう!」
タクの言葉を遮った。
ちょっと無理矢理すぎたかな…
だけど、まだ触れてほしくないんだ。
きっといつか話すから、今はまだ待ってほしい。
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