私立城聖学園(連載中)
18
しばらくそうやって4人でくっついていると、誰かのお腹の音が鳴った。
「えへへ…お腹すいちゃった」
シノが照れたような笑顔で見上げて訴えてくる。
「そういえば今、何時なんだろう」
「え〜っと、5時半だね」
ジュンが腕時計を確認する。
さすがジュンだなぁ。
「まだ夕食には早いか?」
「学食が開くの6時からだよね」
「ボク、今日はユウちゃんの手料理が食べたいな!」
「え?僕の?」
「だめ?」
シノが小動物みたいな瞳で見つめてくる。
僕、この顔に弱いかも…
「僕は構わないけど…」
だけどジュンとタクは?
折角プロのシェフが作っているんだから、僕なんかの料理を食べるよりずっといいはず。
「俺も、それに賛成!」
「オレもユウキの料理が食べたいな」
どうやらジュンとタクもそれでいいみたい。
「僕なんかの料理でいいの?」
「ユウちゃんの料理がいいの!!」
シノに強く肯定されてしまった。
でも、僕なんかの料理でも食べたいって言ってくれる人がいるのはうれしいね。
「じゃあ、何にしようか?」
「ボク、ハンバーグがいい!!」
「ジュンとタクは?」
「何でも」
「右に同じ」
「じゃあ、ハンバーグに決定!」
シノの周りにも花が乱舞している。
今にも飛び上がりそうな勢いだ。
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