私立城聖学園(連載中)
17
「着いたよ!!」
そこには一面の花畑が広がっていた。
「ここは…?」
「すごいでしょ!?ボクが見つけたお気に入りの場所だよ!」
「学校の裏にこんな場所があったのか…」
「シノ、よく見つけたね」
タクとジュンも驚いているようだ。
「高等部の見学に来た時に迷っちゃって、たまたま見つけたんだ!」
得意げに話すシノ。
「そんな所に居ないで、もっと奥に行こうよ!!」
再び僕の手を引っ張ってさらに奥に進んでいく。
「どお?きれいでしょ!」
「うん!」
「ユウちゃん、元気になった?」
「え?」
「さっき帰ってきたとき、元気がなかったから…」
そういえば、さっきは少し沈んでたかも…
心配させちゃったんだ…
「ごめん、もう大丈夫だよ!!」
シノの心遣いがとてもうれしい。
「ほんと!?ならよかった!!」
かわいい笑顔でそう言い放つ。
やっぱり小型犬だなぁ…
尻尾があったら引きちぎれんばかりに振れてんだろうな。
「お〜い…俺達のこと忘れてない?」
タクが僕の頭に手を置いて、ぽんぽん叩く。
「ちょっと疎外感」
ジュンは僕の肩を抱く。
「あーー!!ずるい!!!」
シノには目の前から抱きしめられてしまった。
何なんだこの状況は…
前にも似たようなことがあったような…
でも、なんだか安心するかも。
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