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私立城聖学園(連載中)

言葉にしたくてもどうしても言えなくて、もどかしい。

「磯崎くん、言いにくいとは思いますが、君の証言で彼らの処分は左右されます。どうか協力してください」

「はい…わかっているんですけど……」

言おうとすると、あの時の事を思い出して動けなくなってしまう。

「言葉にできないんですね?」

「…どうしてそれを…」

「それくらいわかりますよ。君の担任ですから」

先生は優しく微笑む。
とても安心できる笑顔だ。何だか懐かしい気分になる。

「私では役不足かもしれませんが、君の役に立ちたいと思ってます。まだ学園にきて2日目ですが私の事を信じてくれませんか?」

先生の目はさっきの優しい微笑みとは裏腹にとても真剣なものだ。

「少しずつで構いません。ゆっくりでいいので、焦らずにその時の状況を教えてくれませんか?」

目は真剣なのに優しい先生の言葉。

少しずつ、僕はあの日のことを思い出す。



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