私立城聖学園(連載中)
6
僕はその事も話して否定を続ける。
だけどジュンは退かない。
「んじゃ、終わるまで待ってるか!そーすりゃわざわざ帰ってから戻る必要もねぇし」
別の方向から声が聞こえて振り返るとタクとシノが立っていた。
「それ、いいね!!そうしようか?ユウちゃん!」
シノがさも名案のようにいってくるけど、それって僕がはなしてる間ずっと待たせるってことだよね?
「そんな、いいよ!」
やっぱり拒否する僕に3人も若干困り顔だ。
何で3人が僕にここまでしてくれるのかわからない。
だって、僕は前から仲が良いわけでも、家族ってわけでもないのに…
「じゃあ、俺達が終わるまで待ってるのと終わってから迎えにきてもらうのだったらどっちがいい?」
「それは、迎えに来る方がいいけど…」
待たせるよりはその方が良いと思う。
「じゃあ、連絡してね。迎えに行くから」
「うん、わかっ…」
ん?
なんかおかしくない?
これって、もしかしなくても填められたよね…
僕がウンウン唸って悩んでいると、突然教室のドアが開いた。
「磯崎くん、何かあったんですか?」
さっき出て行ったはずの塩野崎先生が入ってくる。
「廊下で待っていたのになかなか来ないので心配しました」
ずっと待たせてたんだ…悪いことしちゃったな…
「何でもないです、今から行くところでした」
「そうですか、では行きましょうか」
先生がもう一度僕を見て歩きだす。
後ろにいる3人が心なしか残念そうな顔をしていたのは気のせい?
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