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私立城聖学園(連載中)

本鈴が鳴ってシノとタクは名残惜しそうに席に戻る。
隣の席のジュンだけがそのままだ。

「ユウキ、耳塞いでた方が良いよ」

隣の席からの忠告。
そういえば思い出した。
昨日は塩野崎先生が入ってきたとき、耳をつんざくような悲鳴が起きたんだっけ…
塩野崎先生、確かに美人だからモテるのも分かる。
でも、だからってあんなに盛大に歓迎しちゃうとは思わないよね。

僕はジュンの言ったとおり耳を塞いだ。
昨日はホントに鼓膜が破れるかと思ったよ…
ジュンが隣で良かったと改めて思う。

あれ?てことは…

「ジュンは塩野崎先生のファンじゃないんだね」

「ん?まぁね」

そうだよね…
ジュンはファンになるんじゃなくてなられるがわだもんね…

「今は、別の子に夢中だから…」

「?」

そういえば、入寮した日にそんなこと言ってた気がする…

ガラガラ

ドアが開いて、塩野崎先生が入ってくる。
毎度のごとく響く歓声。
慣れるまでにまだ時間がかかりそうだな…

そう言えば、ジュンとシノとタクも人気があるはずなのに、塩野崎先生みたいに騒がれないよね。何でなんだろ。

先生が出席を取り始める。
みんな名前を呼ばれただけなのに嬉しそうに返事をしてる。ちょっと引くかも…

ジュンもそれは同じようで、眉間にシワがよってる。綺麗な顔が台無しだよ…

「磯崎くん、ちょっと話がありますので放課後に職員室にきてください。」

先生はそういい残して教室を出ていった。

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